猛暑と戦う甲子園 消耗少ない第1試合出場がカギに?

[ 2018年8月3日 12:43 ]

甲子園見学会で実践的なイメージで体を動かす根尾(中央)ら大阪桐蔭ナイン(撮影・後藤 正志)
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 甲子園の組み合わせ抽選会が2日行われ、出場56校の対戦相手が決まった。本命は2度目の春夏連覇を狙う大阪桐蔭(北大阪)だが、初戦の相手は2年前の優勝校で春夏連覇の経験がある作新学院(栃木)。1回戦屈指の好カードなのは間違いない。

 5日開幕を直前に控え、野球関係者からは「今年の大会は何が起こるか分からないよ」という声が挙がっている。その最大の要因は猛暑である。一部では、35度を超える炎天下でスポーツをすることを疑問視する声も挙がっている。体力の消耗は想像以上で、予選でも熱中症で試合が中断する場面も数多くあった。

 本紙7月31日の紙面に登場した平成最初の全国制覇チーム、帝京のエース吉岡雄二氏は「当時は朝起きるのが大変だと思ったが、後から振り返ってみると(第1試合が多く)試合は暑くなる前に終わった。体力の消耗が違った」と言う。準決勝が終わったあとも「体力に余裕があった」と気温が上昇する前の第1試合が多かったことが優勝の一因と言う。

 さて組み合わせを見て、3回戦まで第1試合が続く可能性があるのが1カードだけあった。大会4日目の第1試合(午前8時)に登場する日南学園(宮崎)―丸亀城西(香川)戦。2回戦も第1試合(午前9時30分)、3回戦も第1試合(午前8時)となっている。両校が3回戦まで勝ち進むかはわからないが、前記の2校と2回戦で対戦する益田東(島根)―常葉大菊川(静岡)も1回戦(午後3時30分)が終われば2回戦、3回戦とも第1試合になる。

 日南学園の金川豪一郎監督は「第1試合は起きるのが大変ですが、気温が上昇する前に試合ができる。それはありがたい」と話す。

 猛暑の甲子園で天候を味方につけられるか。甲子園のある兵庫・西宮市の1週間の予報は35度〜33度。当然球場内はそれ以上ある。球児は相手とともに猛暑とも戦う大会となる。

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