俊介　打って走って猛アピール　９戦ぶりスタメン燃えた

セ・リーグ   阪神３―２ＤｅＮＡ （ 2018年6月28日    横浜 ）

＜Ｄ・神＞４回２死一塁、北條の右前適時打で生還する俊介（撮影・島崎忠彦）
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　阪神・俊介が１６日の楽天戦以来、９試合ぶりの先発起用に燃えた。

　「リクエストで少し間がありましたが、そういう時だからこそ、追い込まれる前に積極的に打ちにいこう、と思いました」

　まずはバットで魅せた。１点を追う４回２死二塁。直前の陽川が放った三ゴロアウトでリクエストが要求され、数分間の中断を挟んだ。判定は覆らずアウトカウントだけが増えた。集中力が途切れそうになる場面だったが、そこは９年目の中堅。初球のチェンジアップを中前に運ぶ同点適時打となった。

　１５日の同戦以来となる打点で流れを呼ぶと、今度は足で魅せた。次打者・北條の二塁後方への飛球はポトリと落ちた。２死とはいえ、全力疾走を怠らず、際どいタイミングだったが、長駆生還を果たし一時、勝ち越しとなる２点目を奪った。

　俊介自身は「風のこともあったので、しっかり走ろうと。点につながったのは良かったですね」と控えめだったが、三塁コーチャーの高代作戦兼総合コーチは「よく走ってくれた。準備もそうだし（力を）抜いて走っていたら本塁には還れなかった」とうなづき、高く評価した。

　主役の座こそ譲ったが、しぶく勝利に絡んだ夜。帰りのバスに乗り込む横顔には、爽快感が漂っていた。（森田　尚忠）