山田哲 初サヨナラ弾 3度目トリプル3へ吉兆?3時間33分で決着

[ 2018年6月29日 05:30 ]

セ・リーグ   ヤクルト9―6中日 ( 2018年6月28日    神宮 )

<ヤ・中>サヨナラ3ランの山田哲(右)はお立ち台で藤井に氷水のシャワーを浴びせられて「つめてー」(撮影・篠原岳夫)
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 みんなが憧れるスーパースターにとっても特別な感覚だった。ベースを一周したヤクルト・山田哲は「バケツ隊長」の藤井から水を掛けられると、お立ち台でも2度目の水を掛けられた。それでも笑顔だった。

 サヨナラ四球を選んだことは2度あるが、プロ8年目で初のサヨナラ打。しかも、通算149本目で自身初のサヨナラ弾だ。「人生で一番、気持ち良かった。野球をやっていて良かったなと思いました」。劇的な16号3ランに興奮が冷めることはなかった。

 9回だ。西浦の2点適時打で6―6の同点に追いつき、なおも1死一、二塁。「直感でインコースの真っすぐが来ると思った。上がりすぎたけど、風も吹いていたし、行くんじゃないかなと」。田島の2球目。狙い通りに内角直球を打ち上げて左中間へ運んだ。

 交流戦が明けてから3戦連続無安打。26日の中日戦で15号2ランを放っても「なぜ打てたか分からない」と首をひねっていた男が、「今日は良かった」と充実感をにじませた。

 チームは4連勝で勝率5割復帰まであと1勝。8、9回で7得点の粘りに、小川監督も「よくつないだ。(本塁打は)滞空時間が長かったから早く落ちてくれと思った」と興奮した。試合時間は偶然にも3時間33分。3度目のトリプルスリーを目指す山田哲は、12日の西武戦で痛めた左肘にはテーピングをしたままプレーを続ける。それでも「完治しています。まだ試合は半分以上残っているので、優勝目指して頑張ります」と頼もしかった。 (細川 真里)

 《今季セも初》山田哲(ヤ)が16号サヨナラ3ラン。自身通算149本塁打目でサヨナラ弾は初めてだ。また今季セ・リーグのサヨナラ本塁打も初。2リーグ制後、セのシーズンサヨナラ本塁打1号が日付で最も遅かったのは、87年6月10日ヤクルト戦でバース(神)が記録した6月10日。6月28日は最も遅い日付となった。なお、パでも79年6月18日日本ハム戦で吹石(近鉄)が記録したのが最も遅く、今季のセより早い。

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