山田 ヤクルト2位タイ10度目先頭弾 リーグ最多19度目逆転勝ち

[ 2015年6月26日 05:30 ]

<中・ヤ>初回、先頭打者本塁打を放つ山田

セ・リーグ ヤクルト7-3中日

(6月25日 ナゴヤD)
 ヤクルトの山田哲人内野手(22)が25日、中日戦で今季4本目となる先頭打者本塁打を放った。通算10本目はヒルトンに並び球団歴代2位タイ。2試合連続の一発で今季の本塁打数もリーグ2位タイの13に伸ばした。1番打者の活躍で今季3戦3敗だった中日のエース左腕・大野雄大投手(26)を攻略したチームは3試合連続の逆転勝ち。借金3ながら、首位・阪神に2ゲーム差に迫った。 

 プレーボール直後にダイヤモンドを1周する姿も、すっかり板についてきた。山田が大野の高めの直球を振り抜くと、打球は左翼席へ。「振り負けないように、と思いました」。リードオフマンは涼しい顔で振り返った。

 大ブレークした昨季は4月からプロ野球史上初となる6カ月連続の先頭打者弾を放ち、今季も早くも4本目。球団歴代2位タイの通算10本目について「それは何とも思わないです」と無関心を強調するが、以前から初回の先頭打者として放つアーチには「一番気持ちいい」とこだわりも持つ。

 春先は決して調子はよくなかった。5月6日の時点では開幕直後を除けば打率は今季最低の・242まで落ち込んだ。そんな中で迎えた秋田遠征。8日の全体練習の際、杉村チーフ打撃コーチの指導の下、3つのポイントを修正した。(1)体が突っ込まないように左側に壁をつくる(2)ポップフライをなくすためにスイングの軌道をダウン気味に修正(3)バットを出す際の始動を早める――。

 すると、10日の試合で早速結果を出した。大野から打った4号先頭打者弾だった。以降、本塁打も10本と量産し、昨季の姿を取り戻してきた。中日の左腕エースからの「再現弾」に「前回打ったからそんなに甘くないだろうと、気が引き締まったのが良かったのかな」とニヤリ。同僚の畠山に次ぐリーグ2位タイの13本塁打には「来ましたね、よしよし」と喜んだ。

 この3連戦から、公私ともに仲のいい2学年上の谷内が今季初めて1軍に昇格。23日の試合後は焼き肉、翌24日はステーキと連日食事を共にした。「癒やされてます」と先輩の存在に感謝する山田は、1―2の6回にも無死一塁から中前打で好機を広げ、逆転劇を演出した。

 チームは5連敗後の3連勝。いずれも逆転勝ちで、今季19度目はDeNAを抜いてリーグトップだ。「なかなか同じチームに3つは勝てないので、勢いに乗っていきたい」と真中監督。斬り込み隊長・山田のバットが、まだまだ混セを演出する。

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