まずは貯金!和田監督には見えている 優勝シナリオ

[ 2015年6月26日 05:30 ]

芝生の上でストレッチする和田監督。首位で空の見え方も違う?
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 貯金にこだわれ! 阪神・和田豊監督(52)と福留孝介外野手(38)が首位浮上から一夜明けた25日、あらためて一戦必勝を誓った。待望の1位とはいえ、最下位・中日まで4差でひしめく大混戦。順位に気をとらわれることなく、球宴までの残り17試合でとことん貯金をつくる構えだ。

 和田監督と福留から、くしくも同じフレーズが飛び出した。81日ぶりの首位浮上から一夜明けて富山から帰阪。2人の合言葉は「順位より貯金」だった。首位から最下位まで僅差でひしめく、史上希にみる大混戦。甲子園での指名練習を見守った和田監督は足もとを見つめた。

 「これだけの混戦で有利も何もない。順位じゃなく、どこまで貯金を増やせるか。抜け出すのは簡単ではないが、オールスターまでに良い位置にいたい。貯金が増えれば見える世界が変わるし、戦い方も変わる」

 16日の日本ハム戦から1分けを挟んで目下4連勝中。「1番鳥谷、3番福留」の新オーダーが機能し、あれほど打てなかった打線が5試合連続2ケタ安打を記録した。球宴までの残り17試合で一気の首位固めといきたいところで冷静に言葉を紡いだ。

 「(福留の)コンディションを考えながらね。(来週は)人工芝も続くし。ポジション的には甲子園でのライト、3番と簡単なポジションではないけど外せる状態に持って行きたいよね」

 反攻のキーマンとなった福留ではあるが、夏場以降の戦いを見据えれば休養日の設定も必要になる。5月17日の中日戦から29試合連続で先発出場中。高い守備力だけでなく、3番で結果を残していることも合わせれば、ベンチスタートをためらったとしても不思議ではない。一方で次週30日のヤクルト戦からは神宮、横浜という人工芝球場での6連戦。福留を休ませる状況を整えるためにも、26日からのDeNA3連戦が大事だ。

 「(負けてる展開で)踏ん張れたときは良い勝負ができている。遼馬(松田)、歳内あたりが良い物を見せてくれているし、そういうゲームを取れれば大きいよね」

 得失点差マイナス72での首位という怪現象は、ビハインドで登板するリリーフ陣に起因する。開幕以降、先発陣が好投した試合のみ勝つという図式。裏を返せば松田、歳内、島本らが粘れれば、自ずと貯金も増えてくるというわけだ。

 福留も北陸新幹線「つるぎ」を待つホームで気合を込めた。「まだ前半戦も終わってないし、一つ一つ。今は日程的に余裕があるけど、夏場になると苦しくなるので、それまでにどれだけ貯金を作れるか」。一戦必勝。まずは、26日、今季初の5連勝を目指す。

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2015年6月26日のニュース