【川崎宗則チェストーーク】バッグにはメジャー、3A両方の3点セット

[ 2015年6月26日 10:40 ]

タンパでの試合前ランチ。石焼きビビンバで腹ごしらえする川崎

 ブルージェイズの川崎宗則内野手(34)がメジャー4年目の奮闘ぶりをお伝えする好評企画「チェストーーク」。今回は、移動で使用するチャーター機の様子を公開しちゃいます。今月19日に今季3度目のメジャー昇格。傘下の3Aバファロー・バイソンズとメジャーを行き来する生活が続いているが、どこに行ってもムネリンはチームメートから愛されています。

 今季、僕は2つのチームに所属しています!ブルージェイズと、もう一つは3Aのバイソンズ。今回は仲のいい先発のディッキーが忌引リストに入ったので、急きょメジャーに呼ばれました。これだけ行ったり来たりすると、移動もお手のもの。空港で迷うことももうないし、カナダの入国審査もバッチリです。

 どっちに行ってもいいように、バッグの中には、それぞれのチームカラーに合わせたアンダーシャツ、ソックス、ベルトの3点セットを常に入れている。赤がバイソンズ用で、青がブルージェイズ用。これぞ、MUNENORI KAWASAKI STYLEです。

 当初はトロントでの3連戦(19~21日)だけかなと思っていた。3戦目はチームが試合後にタンパに移動する日。僕の場合、メジャーに残れば一緒に移動で、バイソンズに戻るならトロントに残って、翌日に移動という流れだった。とりあえず、移動に備えてスーツで球場へ。メジャーの移動は原則スーツだからね。

 そしたら、またやっちゃった。その日は、年に数回ある「カジュアルデー」。ジーンズなど軽装でもOKな日なんです。メジャーに残ったのはよかったけど、僕だけスーツで登場というオチ。そのままチャーター機に乗り、蒸し暑いフロリダに一人だけ正装で降り立ちました。英語がちゃんと分かる選手たちがうらやましい。I’m so jealous(ほんと、うらやましい)!

 移動と言えば、今年からチャーター機がパワーアップしたんです。やっぱり豪華!ご飯のメニューが豊富になっていて、お酒もフルバーでいろんな種類がある。まさに高級ホテルのラウンジ。気の利くCA(キャビンアテンダント)さんにお願いすると、何でも用意してくれる。ラテン系の選手はウイスキーだの、ウオツカだの、次々に注文するから、CAというよりは機内専用のバーテンダーと化している。

 席は暗黙のルールで決まっている。後方がラテンの島で、真ん中はトランプなどカードゲームする選手の島。前方はバーリーやディッキーらベテランを中心におとなしい米国の選手かな。もちろん、僕の席はラテンのリーダー、バティスタの隣。ラテンの音楽をかけて、飲みながらガンガン踊る。以前、僕が踊っているところをバティスタに盗撮されて、ツイッターに投稿されたことがあった。リラックスしながら、野球やプライベートなことを話す空間は、チームの結束を高める大事な「飲みニケーション」の場になっている。

 ちなみにマイナーの移動はバス2台。もちろん、飲み物もセルフサービス。マイナーは米国人の若い選手が多いから、そっちがパーティーバスになる。ラテンチームはもう1台に固まり、意外と静か。僕はマイナーではなぜかそっちに乗って、おとなしくしています。

 今季はこんな感じの「二重生活」。でも、みんな良くしてくれるし、ちょうどメジャーに上がっていた今月3日の僕の誕生日には試合後、大男たちがサプライズでハッピーバースデーを歌ってくれた。バイソンズの仲間もみんな好きだし、今年はこの2つのチームで優勝を狙っている。僕はどこにいてもベースボールが楽しめればいい。Keep Smiling!

 ▽チェスト 川崎の出身地である鹿児島の方言で「よし、やるぞ」という心意気などを示す言葉。語源は薩摩示源流剣術の掛け声など諸説ある。鹿児島県警のシンボルマスコットは「チェストくん」。

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