滑川総合「粘」見せた 阪神・久保田以来の聖地へ逆転勝ち

[ 2014年7月11日 05:30 ]

<浦和北・滑川総合>初戦突破した滑川総合ナインは喜びを爆発させる

埼玉大会1回戦 滑川総合5―3浦和北

(7月10日 県営大宮)
 滑川総合の1メートル62の小兵右腕・神田が、投打でチームをけん引した。延長10回の激闘を制し「初戦なので簡単には勝てないと思っていた。調子は良かったが、序盤は投球が思うようにいかなかった。それでも焦らず粘り強く投げた」と、10回8安打3失点で完投した。

 10回2死満塁の場面では自らのバットで右前に決勝の2点適時打を放った。名前は「夏輝」。文字通りに高校最後の夏に輝きを放ち、五十嵐俊一監督は「神田はよく粘って投げてくれた。試合ごとに成長している」と太鼓判を押した。

 98年に久保田(現阪神)を擁して甲子園出場。それ以来、埼玉を制した公立校はない。16年ぶりの聖地へ、チーム一丸で臨む。三塁ベースコーチの荒井は「ケガで野球ができないので、声でチームを引っ張りたい」とナインを鼓舞。マネジャーの小田切は1人で3000羽近い鶴を半年間折った。「監督、選手がよく口にする言葉を選んだ」と鶴で「粘」の一文字を表した。2度のリードを許す展開も、粘り強くひっくり返した。ナインはあの夏の再現を本気で狙っている。

続きを表示

2014年7月11日のニュース