西岡103日ぶり東京D 巨人ファンのコール忘れない

[ 2014年7月11日 06:53 ]

因縁の地に乗り込む前に、笑顔で練習にのぞむ西岡

 阪神の西岡剛内野手(29)が、広島戦が台風接近の影響で中止となった10日、静かに闘志を燃やした。11日からは4・5ゲーム差で追う首位・巨人との敵地3連戦が待っている。東京ドームは守備中に福留と激突し、左右の肋骨(ろっこつ)などを骨折する重傷を負った開幕カード第3戦(3月30日)以来、103日ぶりに立つことになる。負傷直後「頑張れ、頑張れ、西岡!」と大声援を送ってくれた巨人ファンに、今度は全力プレーで恩返しする。

 完全復活を証明する絶好の場所が103日ぶりに立つ東京ドームだ。選手生命を脅かすほどの大ケガを乗り越え、西岡が苦い思い出の地に足を踏み入れる。

 「どこの球場でも(元気な姿を見せることは)一緒。(試合に出ているということは大丈夫ということ)でしょう」

 広島戦が台風接近の影響で中止となった10日、東京入りを前に多くは語らなかったが、期する思いは必ずある。

 開幕カード3戦目、3月30日の巨人戦で悪夢が西岡を襲った。守備の際に大竹が放った二塁後方への打球を追って右翼手・福留と激突。左右の第一肋骨(ろっこつ)骨折などの重傷を負った。グラウンドに倒れ込んだまま身動きも取れず、救急車が横付けされ病院に搬送された。誰もが長期離脱を予想した衝撃的な姿には、阪神ファンだけてなく巨人ファンも「頑張れ、頑張れ、西岡!」と大声援を送ってくれた。

 「あのとき巨人のユニホームを着たファンの人が僕の名前を呼んでくれたというのは、僕もユニホームを来て(東京ドームに)戻らなあかんねんなと思わせてくれた」

 東京ドームに再び立つ。その強い思いが体を動かした。痛みに耐えながら必死にリハビリを続けた。6月27日には約3カ月ぶりに1軍復帰を果たした。今月1日に右肘の張りを訴え、先発からはは離れているが、9日のウエスタン・広島戦(鳴尾浜)に「一番・三塁」で先発出場。この日、甲子園室内でのフリー打撃では快音を連発するなど、状態は着実に上がっている。

 「準備はできている。2軍戦も出ているんだし。いつでもいける状態」

 和田監督もフル出場にゴーサインを出した。

 あす12日の第2戦は杉内が先発予想。今季の対戦成績は2打数2安打で、阪神移籍後の通算打率も・353と好相性なだけに先発出場の可能性も十分にある。チームも目下7連勝中と好調。さらに勢いを加速させるためには西岡がキーマンになる。大ケガから復活した不死鳥が、敵地で完全によみがえる。

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2014年7月11日のニュース