ペーニャ不敗弾 幻の三重殺に森脇監督猛抗議に「燃えた」

[ 2014年7月11日 05:30 ]

<ソ・オ>6回無死一、二塁、3ランを放ったペーニャはポーズする

パ・リーグ オリックス6-5ソフトバンク

(7月10日 ヤフオクD)
 一夜で首位返り咲き。オリックスは10日、ソフトバンク戦で2―2の6回にウィリー・モー・ペーニャ外野手(32)がリーグ20号一番乗りとなる左越え3ランを放ち試合を決めた。パ・リーグ前半戦の最大のヤマ場となる首位攻防戦で、オリックスは2勝1敗と勝ち越し。森脇浩司監督(53)はソフトバンク、オリックスの監督代行時代も含め、監督通算150勝となった。
【試合結果】

 悔しさや不満を振り払う、ペーニャの会心の一撃だった。6回に決勝3ラン。たった一日で首位を奪回する一発に、「いいところで打てた。走者を全員還すことができて良かったぜ」と胸を張った。

 不穏なムードが漂っていた。4回、同点に追いつかれ、なお無死満塁。明石の打球を、一塁手のT―岡田がライナーで捕球したかに見えた。T―岡田は一塁ベースを踏み、さらにボールは三塁に転送。すでに三塁走者の李大浩(イ・デホ)は本塁を駆け抜けていた。「三重殺」の完成。だが、判定は一ゴロで、“まさか”の勝ち越ちを許した。普段は温厚な森脇監督が、感情をあらわにして審判団に抗議。「僕の中では確信があった。選手は生活を懸けてやっている。体を張らないと指揮は執れない」と、手に握っていたボールを思わずグラウンドに叩きつける一幕も。このままずるずる行けば、ペナントレースの行方すら左右しかねないところだった。

 「抗議で気持ちが高ぶった。燃えたよ」とペーニャ。だが、打席での冷静さは失わなかった。同点で迎えた6回無死一、二塁。「前の打席まで外のスライダーで攻められていた。あの場面は内角のボールでゴロを打たせに来ると思っていた」。岩崎が内角へ投じた速球を、狙い通りに左翼席中段まで運んだ。昨年まで所属し、自由契約となった古巣相手には苦戦が続いていた。この3連戦前までは27打数3安打、打率・111で本塁打、打点ともに0。それがこの3連戦で10打数4安打、・400、2本塁打、4打点と雪辱を果たした。

 リーグ20号一番乗り。早くも一昨年の自己最多21本塁打に迫り「膝が治れば、打てるところを見せられた」と不敵に笑った。ペーニャが本塁打を打てば、チームは15連勝。オリックスの強さは本物だ、と印象付けた首位攻防戦だった。

 ▼オリックス・T―岡田(4回の判定に)完全に捕ったと思ったので、ワンバンの判定にびっくり。まさかです。

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2014年7月11日のニュース