東海大王手 5安打で7点 流れ変えた渡辺の二盗、三盗

[ 2014年6月15日 05:30 ]

<創価大・東海大>5回、盗を決めた東海大・渡辺

全日本大学野球選手権準決勝 東海大7―2創価大

(6月14日 神宮)
 準決勝2試合が行われ、13年ぶり4度目の優勝を狙う東海大は4盗塁と足を絡めた攻撃で創価大に7―2で逆転勝ち。広島のルーキー田中広輔内野手(24)の弟・俊太内野手(3年)が決勝打を放った。神奈川大は山原泰士内野手(3年)の左越えソロなどで愛知学院大に2―1で競り勝ち、24度目の出場で初の決勝進出。15日は、午後1時から決勝が行われる。

 機動力野球で決勝への道を切り開いた。0―2の5回1死。内野安打で出塁した渡辺が、次打者・臼田の4球目に二盗に成功する。さらに5球目に三盗。「ばくちじゃないけど攻めるところは攻めないと。思い切りがないと三盗は決まらない」。これで流れが変わった。

 臼田が四球を選ぶと、下石が右前適時打でまず1点。ここで打席に入ったのは1番・田中だ。1死二、三塁から創価大・小松のチェンジアップを捉え、右前に逆転の2点適時打。4番・常道にも2点適時三塁打が飛び出し、一挙5点を挙げた。

 殊勲打の田中は「普通にやっても勝てない。チーム全員で攻めた結果」と胸を張った。広島でプレーする兄・広輔と同じく東海大相模出身。父・正行さん(53)も東海大相模OBで、巨人・原辰徳監督の2年後輩だ。「小さい頃から相模しか知らなくて、当然行くものだと思ってた」と「東海魂」を受け継ぐ。

 5月29日に他界した原貢名誉総監督からは高校時代に指導を受けた。「しっかり走れ、どんな良い選手でもきちんと走れないと格好良く見えないと言われた」と田中。その言葉を体現するように、チームは6回から救援した創価大の剛腕・田中に対しても6、8回に盗塁を絡めて無安打で得点を奪った。1試合4盗塁。相手よりも少ない5安打で7点を奪い、4年ぶりの決勝に駒を進めた。

 これでリーグ戦から17連勝。横井人輝監督にとって、神奈川大・古川祐一監督は大学日本代表でともにコーチを務めた間柄で、8日にはオープン戦で対戦し7―0で大勝している。しかし、今度は日本一を懸けた舞台。「決勝でやれるのはこの上ない幸せだが、負けるわけにはいかない」。決勝でも攻めの姿勢で13年ぶりの頂点をつかみにいく。

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2014年6月15日のニュース