履正社・溝田 ノーヒッターあと2人「日頃の行いが悪いんだと…」

[ 2014年3月21日 18:11 ]

<履正社・小山台>ノーヒットノーランを逃すも、1安打完封勝利を挙げた履正社・溝田

第86回選抜高校野球大会1回戦 履正社11―0都小山台

(3月21日 甲子園)
 「あと2人」で、あのダルビッシュ有(東北、現レンジャーズ)以来10年ぶりとなるノーヒットノーランを逃した履正社の2年生右腕エース・溝田悠人は、は「8回を3者凡退に抑えて、最終回は狙ってみようと思った。残念だけど、勝ててうれしい」と大記録を逃したことより初戦突破を素直に喜んだ。

 初回、1死から味方の失策で走者を出したが、捕手の八田が二塁盗塁を阻止し、ピンチを脱出。その後は縦に大きく落ちるスライダーを武器に三振と凡打の山を築いた。「八田さんが刺してくれて楽になった。得点が入るまでは硬くなっていたが、5点を取ってくれて勝ったかなと思った」そうで、9回1死から都小山台の代打・竹下に三塁への内野安打を許して大記録を逃した瞬間の気持ちを「日頃の行いが悪いんだと思いました」とあどけない表情で振り返って笑いを誘った。

 岡田監督は、「溝田は少し力みがあった。とにかくバランス良く放れと言っていたが、気合が入り過ぎた。特に記録には触れず、最後まで思い切って自分の投球をしろと言っていた」とし、大記録こそ逃したものの最終的に1安打完封勝利となったことについては、「これが野球なのかもしれない」としながらも「サードももう少し思い切って(前に)出てほしかった」と三遊間へのボテボテのゴロが内野安打となった9回を悔やむ場面も。

 それでも溝田本人は、「納得するボールはいかなかったが、悪いなりに配球はできたと思う」とあっけらかん。大記録が途切れた瞬間もマウンドで苦笑いを見せただけで後続を冷静に打ち取った2年生が、今大会のヒーロー候補に名乗りをあげた。

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2014年3月21日のニュース