NHKアナが語る鍛治舎氏 ハンカチ王子最初に気付く視野の広さ

[ 2014年3月21日 07:49 ]

秀岳館野球部監督に就任する鍛治舎氏は指導方針をまとめたファイルを手に思いを語る

甲子園名解説の鍛治舎氏 秀岳館監督に(3)

 甲子園での実況29年目を迎えるNHKの小野塚康之アナウンサー(56)は、解説者・鍛治舎氏と数々の試合を担当した。「高校野球が大好きな人。放送センスのある“鍛治舎節”だった。大会ごとに、自分の文章で総括して私たちに渡してくれた」。中身は試合の感想に始まり、大会の特徴など「詩のようだった」と振り返る。

 「たくさんしゃべる方だった」という鍛治舎氏だが、生放送に対する意識が高くネクタイの色や声のトーン、放送席が映される際の体の向きなどにも常に気を配っていた。04年夏の決勝では駒大苫小牧の初優勝をともに見届けた。06年、早実の斎藤佑樹(現日本ハム)がポケットから取り出したハンカチに最初に気付いたのが鍛治舎氏だったという。「“あれはタオルではなくてハンカチなんだよね。しゃれているね”ってね」。視野の広さにも驚かされた。

 秀岳館の監督就任が決まった際にメールを送った。鍛治舎氏からの返信は「甲子園に出られたらベンチで実況&解説をします」だった。小野塚アナは「ずっと高校野球の監督がやりたいと言っていた。食事を物凄く召し上がる方なので、食べ過ぎには注意してほしい」と、名コンビらしいエールを送った。

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2014年3月21日のニュース