マー君を救った二塁手・藤田 0・1秒早い一塁転送

[ 2013年10月18日 06:00 ]

<楽・ロ>2回1死一、二塁 軽快な守備で併殺を成功させる楽天・藤田。走者・清田

セ・リーグCSファイナルステージ第2戦 楽天2―0ロッテ

(10月17日 Kスタ宮城)
 0・1秒。コンマ単位の時間でも流れは変えられる。2回1死一、二塁。二塁手の楽天・藤田は遊撃・松井からの送球を受けると、持ち味の素早いスローイングで一塁へ。走者が激突してくるのに備え、「下がりながら投げる」感覚で。併殺完成。初回から2安打ずつと苦しむ田中を救った。名手ならではの、目に見えないファインプレーだった。

 「あそこで併殺が取れて、チームに流れが来たと思う」。打者・里崎のバットは折れ、打球はボテボテ。仮に送球にもたつくような二塁手だったら、併殺はならなかった。走者が一、三塁に残り、打者は1番・根元に戻る。「あれは大きかった」と佐藤投手コーチも野手陣の連係に感謝した。

 連係。その裏には、実は綿密なプランニングもあった。里崎の打席の前に内野陣が集まり、併殺狙いを確認。投ゴロなら藤田が二塁カバーに。その分、松井は遊撃の定位置に守る。そして、田中が投げたのは内角へのシュート。狙いは全てはまった。同様の併殺シーンは、シーズン中にも何度も見られた。0・1秒の積み重ねがあったからこそ、今がある。野球は、堅実な守備がなければ絶対に勝てない。

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2013年10月18日のニュース