ベテラン平野が決勝打!NTT東日本30年ぶり決勝進出

[ 2011年11月1日 06:00 ]

<住友金属鹿島・NTT東日本>6回、平野は左翼線に適時二塁打を放ち、ベース上でガッツポーズ

都市対抗野球準決勝 NTT東日本4-0住友金属鹿島

(10月31日 京セラD)
 11年目のベテランが左手首に金属ボルトが残る腕をいっぱいに伸ばした。0―0で迎えた6回1死満塁。チェンジアップを捉え、三塁線を破る2点二塁打を放ったNTT東日本の平野は塁上で会心のガッツポーズ。「今までなら空振りだったかもしれないけど、うまく拾えた」。自画自賛の一打で、30年ぶりにチームを決勝進出に導いた。

 今年3月1日のオープン戦で左手首に死球を受け、手術。当初は全治3カ月の診断だったが、復帰したのは6月中旬と約4カ月を要した。走ることさえもできず、引退の危機にも直面した。手術の際に埋め込んだ患部固定のための金属ボルトは今も残されている。

 その中で今季からチーム全体で「ノーストライド打法」というノーステップで打つ新打法に取り組んできた。現在主流となっている「動くボール」に対して体の軸のぶれを少なくするのが狙いで、投手としてNTT東日本に入社し、4年目から打撃センスを買われて野手に転向した平野も必死に取り組んだ。今大会はここまで、途中出場した準々決勝で3打席立っただけだったが、大一番で真価を発揮したベテランは「チームにいる意味を見せられた」と胸を張った。

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2011年11月1日のニュース