オリ2位・縞田 ハム5位“完全男”森内撃ち!

[ 2011年11月1日 06:00 ]

<JR東日本東北・JR東日本>1回表2死1、3塁、縞田は左前適時打を放つ

都市対抗野球準決勝 JR東日本6―3JR東日本東北

(10月31日 京セラD)
 準決勝2試合が行われ、オリックスからドラフト2位指名を受けたJR東日本(東京都)の縞田拓弥内野手(24)が今大会初安打を含む2安打1打点と活躍。6―3でJR東日本東北(仙台市)との同門対決を制し、4年ぶりの決勝進出を決めた。また、NTT東日本(東京都)が4―0で住友金属鹿島(鹿嶋市)に快勝。電電東京時代に初優勝した81年以来、30年ぶりに決勝へ進んだ。史上初の東京都勢同士の対決となる決勝は、1日午後6時にプレーボールとなる。

 縞田がバットで「完全男」を粉砕した。1点を先制した直後の初回2死一、二塁で、「開き直っていった」と今大会初安打となる左前適時打。この一打が波状攻撃を呼び、1回戦の三菱重工横浜戦で54年ぶり、史上2人目の完全試合を達成したJR東日本東北の森内を攻略。初回だけで打者9人で5安打を浴びせて一挙5得点。鮮やかな先制パンチを見舞った。

 オリックスから2位指名を受け、来季からの本拠となる京セラドームで、守備の男が打撃で魅せた。この日も5度の機会を無失策でこなした堅実な守備と、遠投100メートルの強肩はすでに1軍レベル。だが、東京都2次予選では3試合で12打数1安打、打率・083と不振を極めた。その課題の打撃で森内から初回に続いて3回にも左翼線への二塁打を放つなどアピール。「試合前は(堀井哲也監督から)楽しめと言われてた。1本出たのは自分としても大きい」とようやく笑みがこぼれた。1年目から即戦力として期待される24歳が攻守で存在感を示した。

 これまで東福岡(福岡)、日大とエリートコースを歩んできたが、全国制覇の経験はなし。東福岡時代は甲子園出場の夢もかなわず、日大時代も3年時は2部暮らしも味わった。「今までも自分のことよりもチームがどうやったら勝てるかを考えてきた」。フォア・ザ・チームの精神でついに頂点を視野にとらえた。

 初優勝を懸けた大一番は、史上初の東京勢同士の激突となった。「お互い知ってるチームなので総力戦になる。優勝を勝ち取りたい」。西武ドラフト1位のエース十亀、オリックス8位の川端とともに、チームに最高の置き土産を残してプロの世界に飛び込む。

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2011年11月1日のニュース