森高敗退も…“監督の教え”全力プレー貫いた

[ 2011年7月17日 06:00 ]

大分大会2回戦 森2―10鶴崎工

(7月16日 新大分)
 8点を追う7回、佐藤の遊ゴロ併殺で森の夏は幕を閉じた。「監督の野球をもっと全国に知らせたかった…」と泣き崩れた佐藤。ベンチで祈りながら見守った重光前監督の長女・咲希マネジャーも、あふれる涙を止められなかった。

 9日の開会式直後に起きたバス事故で重光前監督が亡くなって1週間。小野優哉監督は「短い間にいろいろあったが、よく戦った」と選手たちをねぎらった。初回に1点を先制も、エース後藤が同点の3回に4点の勝ち越しを許す。打線もつながりを欠き、鶴崎工を上回る9安打を放つも4併殺の拙攻が響いた。

 それでもナインは、重光前監督から教えられた全力疾走を最後まで貫いた。妻の和佳枝さん(43)は学校を通じて「選手の皆さんは最後まで諦めず、粘りある重光野球を見せてくれた」とコメント。奮闘した選手たちをいたわった。

 平川主将は「重光監督と甲子園に行きたかったけど自分たちの野球は貫けた」と泥だらけのユニホームで胸を張った。それでも全力プレーは、天国の指揮官に確かに届いたはずだ。

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2011年7月17日のニュース