ルーキー・塩見 フォークが冴えた!10奪三振で初完投

[ 2011年7月17日 06:00 ]

<楽・オ>無四球完投勝利の塩見

パ・リーグ 楽天6-1オリックス

(7月16日 Kスタ宮城)
 楽天本拠地・Kスタ宮城で初のお立ち台。したたる汗を先輩の草野にタオルでぬぐってもらった楽天のルーキー左腕、塩見はポーカーフェースを珍しく崩した。

 「凄くうれしい。しんどかったけど、集中していたので。完投できたことが一番の自信になります」

 プロ初の中4日で初完投。それも無四球、自身初の2ケタとなる10奪三振だ。30度を超す猛暑の中で堂々105球を投げ切った。成長の跡はフォークボールだった。

 低めに制球して5三振を奪った。1軍に昇格した5月上旬から最近までフォークが高めに浮くシーンが目立ったが、佐藤投手コーチの助言でフォームを修正。早めにトップをつくり、リリースポイントを打者側に近づけた。結果、高めに抜けることなく低めへ制球された。さらにスピードも120キロ前半から130キロとアップ。最速147キロの直球との球速差がなくなったことで打者が手を出してくれた。4回に後藤に一発を浴び、球団記録の無失点イニングは36イニングでストップ。塩見は「意識した」と悔しがったが、その1点だけに抑えた。

 仙台市内では「東北六魂(ろっこん)祭」が初開催された。東日本大震災からの復興に向け、東北6県の夏祭りが集結して東北の底力を世界にPRした。八戸大時代に青森県で過ごしたドラフト1位左腕も底力をアピール。引き分けを挟んで今季最多タイの3連勝で3位ロッテに0・5ゲーム差とした。星野監督は「そんなことは全く気にしてない。早く借金を返すだけや」と振り返ったが、盤石の投手陣で借金完済まで残り4つだ。

 ≪チームの新人では2桁三振は07年田中以来≫ルーキーの塩見(楽)が無四死球でプロ初完投勝利。新人の完投勝利は沢村(巨=2度)、牧田(西)に次いで今季両リーグ3人目だが無四死球では塩見が初。楽天新人の無四死球完投勝利は09年8月5日オリックス戦の藤原(完封)以来2人目だ。また、この日奪った三振は10。チームの新人では07年田中(5度)に次ぐ2桁奪三振で、無四死球完投&2桁奪三振は球団新人初の快投になった。なお、この日4回の失点で、前日15日のオリックス戦で更新したチームの連続イニング無失点記録は36イニングで止まった(従来記録は08年4月の25イニング)。

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2011年7月17日のニュース