斎藤、1回零封デビュー!メジャー55発男を手玉!

[ 2011年2月14日 06:00 ]

<日本ハム・韓国サムスン>相手打線を1回3人で抑えた斎藤

練習試合 日本ハム1―6韓国サムスン

(2月13日 名護)
 日本ハムのドラフト1位・斎藤佑樹投手(22=早大)が13日、韓国・サムスン戦(名護)に2番手として登板。1イニングを無安打1奪三振、打者3人斬りでプロデビューを飾った。

 メジャー通算55本塁打のライアン・ガーコ内野手(30)を遊ゴロに打ち取るなど、スピードよりも切れと制球力を重視した新スタイルでプロ第一歩を力強く踏み出した。次回は20日のヤクルトとの練習試合(名護)で2度目のマウンドに立つ。

 驚くような1球ではない。それでも斎藤には意味のある1球だった。4回1死。3番・ガーコに投げ込んだ3球目だ。

 「きょうはファウルチップになった直球が一番手応えを感じました。低めに制球できて、打者がバットの芯でとらえられなかった。その球がコンスタントに出れば、“もしかしたら(プロで)やれるかな”と思った」

 力まずに右腕を振り抜いた球は、外角低めへの128キロの直球。メジャー55発男のバットは、かするのが精いっぱいだった。最速は139キロだったが、球速は関係ない。生命線は低めへの制球力とボールの切れ。その2つがあったから打球は前に飛ばなかった。「直球だけでいけるところまでいきたかった」。斎藤はどんな強打者が相手でも自分の理想を求めた。

 早大時代は最速150キロをマーク。この日も投球の軸である直球をテーマとした。先頭・朴漢伊(パク・ハンイ)への初球もストレートで入り、最後は128キロ直球で空振り三振。全14球中カーブが1球で、あとはツーシームを含めすべて直球系だった。しかし、甲子園&神宮を沸かせた姿と明らかに違った。

 「7割ぐらいの力で投げました。球速はもういいです。球の切れと制球が大事。縦、横、低めを含めて捕手の構えたところに全て投げたい」

 「(今後の課題は)制球と球の切れの精度を上げること。あとは変化球を全然投げなかったので、そこが未知数なところですかね」。観客数は日本ハムキャンプ史上最多の5200人。大きな拍手と沖縄独特の指笛が鳴りやまなかった。破格の注目度の中で、着実に階段を上る背番号18。「自分の後ろでプロ野球選手が守っている。うれしいというよりも不思議な感じ。ようやくプロに入った実感が湧きました」。わずか8分間の実戦初マウンド。最後はルーキーらしいとびきりの笑顔を見せた。 

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2011年2月14日のニュース