糸井レーザー、鶴岡ド根性ブロック…ハム3位死守

[ 2010年9月22日 06:00 ]

<日・オ>好返球でアウトにした糸井(中)は森本に抱きかかえられ、笑顔

 【日本ハム4―3オリックス】日本ハムファンの悲鳴が一瞬で歓声に変わった。2点差に詰め寄られて、なおも9回2死二、三塁。代打・北川の打球が中前へ抜けていった。打球に向かって猛然と突っ込んだ糸井は素早く捕球するとワンバウンドで本塁返球。二塁から三塁を回って猛突進してきたバルディリスのタックルを受けながらも捕手・鶴岡はボールをミットからこぼさなかった。

 タイミングが少しでもズレていたら同点となる窮地を糸井のうなるような返球と鶴岡のブロックが救った。「必死でした。ツルがよくブロックしてくれた。あのプレーが成功したことよりも、チームが勝ったことがうれしい」。試合後も糸井の興奮は冷めなかった。
 ベンチのファインプレーも手伝った。同点となる二塁走者を還さないため外野の前進守備は定石。ところが、北川の長打力を考えれば打球が外野手の頭上を越えていく可能性も高い。いずれも危険な賭けといえた。「正直、オレは迷った。ゴロで内野の間を抜けるよりも飛球の確率の方が高いと思ったんだ」と清水外野守備コーチは振り返る。それでも梨田監督が「ロッテも(楽天に)勝っているし同点を阻止する」と、前進守備を選択。同コーチの背中を押した。
 し烈なCS争いの中で勝負を分けたのは守備でも攻める姿勢だった。「糸井はいい球を放ったし鶴岡の執念深さも出た。ツルがカメになってスッポンのように離さなかったね」と梨田監督。これで眼下の敵であった5位・オリックスとの4連戦を3勝1敗で2・5ゲーム差とし、ロッテとの同率3位も死守。もう一歩も引かない。

 ▼日本ハム・鶴岡 (ケガして)今季終了かと思った。でも(糸井)嘉男がいい球を投げてくれたので身構える時間があった。カブレラだったら担架で運ばれていましたね。

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2010年9月22日のニュース