まだまだ諦めん!オリックス T―岡田が代打満塁弾

[ 2010年9月16日 23:06 ]

 【オリックス7―3西武】勝ち越しのチャンスはここしかない―。八回に執念の猛攻で追い付いたオリックスは、なおも2死満塁と攻め立てた。ベンチから現れた代打は背番号「55」。T―岡田だ。それは左太もも裏に肉離れを抱え、6試合ぶり出場となる主砲の姿だった。

 割れんばかりの歓声に包まれた。今季大きく成長した22歳への期待の証しだろう。143キロの直球だった。自身初の満塁弾はキングを独走する33号。力むことなく、中堅やや左の“T―岡田ゾーン”へと運んだ。「実感はないけど…。きょうは興奮して寝るのが遅くなりそうですね」
 全治6週間の重傷だ。下半身をフル活用する長距離砲にとって影響は色濃く「普通にジョグするだけでも痛い」と明かす。一方で「けがをした自分にいら立ちがあった」とも。チームはCS進出への正念場。テーピングでがちがちに固定し、無念を晴らす機会を待っていた。
 打席に向かう前、岡田監督から「打っても走らんでええ」と言われた。もちろん本塁打だから、本当にゆっくりと1周した。何度も何度も、童顔をほころばせながら。

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2010年9月16日のニュース