「十分に速かった」松井秀“快走”にベンチ大盛り上がり

[ 2010年9月16日 12:13 ]

インディアンス戦の2回、適時三塁打を放ち後続の適時打で生還、ベンチでソーシア監督(左端)らに迎えられるエンゼルス・松井秀(55)

 【エンゼルス7―0インディアンス】変化球を振り切った松井秀の打球は中堅フェンスを直撃して芝生を転々とした。楽々とマークした三塁打は昨年4月28日以来。決して足は速くないが「十分に速かったな」と笑ったソーシア監督を含め、味方ベンチは大盛り上がり。それを塁上から見て「うれしいこと」と笑みが広がった。

 2回1死一塁。右腕ゴメスに2ストライク1ボールとされたが、前夜の二塁打も追い込まれてから。「強く打とうとして力むと失敗する。追い込まれているから球についていけるのかも」と打席での落ち着きと「打ちにいくまでの体勢が崩れていない」とバランスの良さを実感。前の打席では四球で好機を広げた。

 三塁打の走りは、左ひざに不安を抱えてプレーした春先とは大違いだった。どちらが先に三塁打を打つか争っていたハンターから「何をもらえるのか楽しみ」という声も弾んだ。観客は約1万人と閑散としたスタンドには“消化試合”の寂しさが漂うが、一振りに執着する松井秀の姿勢は何も変わっていない。(共同)

続きを表示

2010年9月16日のニュース