中川“唐川2世”脱却の完投劇!成田58年ぶり4強

[ 2010年8月19日 06:00 ]

<成田・関東一>4強進出を決めた成田・中川はガッツポーズ

 第92回全国高校野球選手権大会第12日は18日、甲子園球場で準々決勝を行い、成田がエース中川諒投手(3年)の4試合連続完投となる3失点の好投で、強打の関東一に6―3と快勝した。52年以来58年ぶりの4強入りで古豪復活を印象づけるとともに、初の夏制覇まであと2勝と迫った。また春夏連覇を狙う興南は、島袋洋奨投手(3年)が8回3失点と試合をつくり、打線が15安打と爆発して聖光学院戦を10―3と下した。19日は、準々決勝残りの2試合が行われる。

【試合結果


 直球を5球続け、2ストライク1ボール。追い込んだ後、外角へスライダーを投じた。8回1死一塁。宮下の空振り三振に快感が突き抜けた。試合も、主砲との勝負も制し、成田・中川の笑顔がはじけた。「関一の打線には打たれる気はしてたんですけど…。最後の方は疲れちゃって。でも対宮下は100点です」。
 3試合で39安打30得点の関東一をねじ伏せた。勢いは3試合2発の4番・宮下との4打席に凝縮されていた。3点リードの初回2死二塁は外角直球で見逃し三振。4回は外角のスライダーで空振り三振。6回には、スライダーを左中間二塁打されたが、8回の最後の打席でやり返した。6月の練習試合で二塁打を2本打たれた相手に投げ勝った。「好打者だと、自分にスイッチが入るんです」。10安打3失点8奪三振完投。千葉代表の夏の甲子園4試合連続完投勝利は、75年の小川(習志野=現ヤクルト監督代行)以来だ。
 尾島監督も「中川がよく投げてくれた。準決勝でも自分たちの野球で食らい付いていきたい」と意気込んだ。成田にとっては、52年夏以来58年ぶりの4強入り。その立役者となった中川だが「話は結構古いんですね。でも僕たちも強くなったなあ」。初の大旗がちらついてもマイペース。頂点へあと2つ。6試合連続完投で上り詰める。

 ▼ロッテ・唐川(08年卒)テレビで見ていました。(中川は)もはや唐川2世じゃない。気合が入っていたし暑い中で4試合完投は凄いですよ。こんなに何回も成田のことで話を聞かれるとは思っていなかった。本当に凄いです。(19日先発の)励みになるのは当然です。

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2010年8月19日のニュース