イチローならではの走塁技術も「僕のテクニック不足」

[ 2010年8月19日 10:24 ]

オリオールズ戦の5回、フィギンズの左直で三塁からタッチアップし生還するマリナーズのイチロー

 【マリナーズ6―5オリオールズ】 イチローが好打と好走塁で、中盤の2得点に貢献した。五回無死一塁でまず、一塁線を鋭く破る適時二塁打。右翼手がクッションボールを後逸して悠々と三塁まで進み、次打者フィギンズの浅い左直では間一髪のタイミングで生還した。

 タイムリーは、追い込まれながらも緩いカーブを完ぺきにとらえた。直後の飛球での本塁突入は、左翼手の捕球位置がライン際だったことで思い切ったという。「(左翼手から本塁方向への)角度がないですからね。角度があるならいかないですよ、あの距離ではね」。左翼ピエが左投げということはもちろん頭にあった。本塁への送球が走者と重なるのを嫌う、外野手の習性を判断に生かした。
 捕手の体勢がやや一塁へ流れたのを見計らうように左手でホームに触った。鮮やかに見えたスライディングだったが、イチローは「僕、うまくないんですよ」と正反対の感想だ。タッチの直前、やや減速して相手の動きを観察したのか、との問いにも「(そう見えたのなら)僕のテクニック不足。(スピードを)緩めちゃいけない」と厳しかった。(共同)

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2010年8月19日のニュース