イチロー2年ぶり30盗塁!年齢の衰え全くなし

[ 2010年8月19日 06:00 ]

<マリナーズ・オリオールズ>9回、今季30個目の盗塁となる二盗を決めるマリナーズ・イチロー

 【マリナーズ4―0オリオールズ】マリナーズのイチロー外野手(36)が17日(日本時間18日)、オリオールズ戦で、メジャー2年ぶり9度目となる年間30盗塁を記録した。昨季は胃かいようと左ふくらはぎ痛による16試合の欠場が響いて26盗塁だったが、今季は残り42試合で自身3度目の40盗塁も射程圏内。37歳シーズンでの盗塁数がメジャー歴代上位10傑に入る可能性が出てきた。打っては5打数2安打で、年間200安打へ残り46本とした。

【試合結果


 気配を完全に殺してスタートを切った。4―0の9回。左前打で出塁したイチローは1死一、三塁で相手内野陣が前進守備にしたスキを突いた。2球目に仕掛けると二塁手、遊撃手は動けず、捕手も送球を断念。2年ぶりの30盗塁。36歳での到達に特別な感情はなく試合後も淡々としていた。
 「何か急に年齢のことを言われ始めてびっくりしますね。36歳になったら急にフォーカスされて。でも25歳で40歳みたいなやつもいっぱいいますから。僕はそっちの方が興味ありますけど」
 昨季は2度の故障者リスト入りで16試合を欠場。加えてふくらはぎ痛もあって9年連続30盗塁を逃した。シーズン終了時に「もう1回やりたいなあと思うだけで。(記録の継続を)やめたい人はいないでしょ」とリベンジを宣言していた通り、今季は42試合を残してあっさりと達成した。
 昨季の故障もあり体のメンテナンスにはより気を使う。ストレッチでは常に軽い反動を付け、一定方向への強い負荷をかけ過ぎないよう注意する。特にアキレス腱は硬い組織のため、全体重を掛けて伸ばす行為は逆に腱を緩くし、急激に動くと断裂のリスクが高まる。バランスを考えたストレッチを徹底している。さらに、試合用スパイクは最軽量の250グラムだが、試合と打撃練習時以外は今季から150グラムを切るマラソンシューズを使用。両脚への負担を考えている。「僕が使ってるものは最高のものばかり。道具が進歩してるわけですから選手のパフォーマンスが前に進んでもおかしくない」と年齢からくる衰えを完全否定した。
 前日にぼっ発した、米国の有名コラムニスト、ピーター・ギャモンズ氏とのツイッター騒動の後遺症もなく、打っても5打数2安打。200安打へあと46本とした。走攻守。イチローはすべてでトップレベルを走り続ける。

 ≪フィギンズも祝福≫今季からマ軍に加入したフィギンズもイチローを祝福した。自身は一足先に7年連続となる30盗塁を記録。毎年30盗塁を目標に設定しているという俊足は「イチローはあれだけ体をしっかり手入れしている。これからも長くプレーできるはずだ」。イチローも1、2番コンビを組む同僚には一目置いており「僕が二塁にいて、フィギンズが一塁の時はやっぱり行ってあげたいよね。フィギンズのためにっていうのは考えます」と話していた。

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2010年8月19日のニュース