島袋5回零封8Kに「人生初」の1発も!

[ 2010年7月18日 06:00 ]

<興南・八重山>「人生初」のホームランボールを手に満面の笑顔の興南エース島袋洋奨

 第92回全国高校野球選手権大会(8月7日開幕、甲子園)の地方大会は17日、48大会で427試合が行われた。沖縄大会準決勝ではセンバツ優勝校の興南が、エース島袋洋奨投手(3年)の投打にわたる活躍もあり八重山に快勝。糸満とともに決勝進出を決めた。18日は47大会393試合が行われる予定。

 【沖縄・興南8―0八重山】投げるだけではない。センバツV腕のバットが爆発。誰より島袋本人が驚いた。5回2死一、二塁での第3打席。八重山先発・宮良匡の0―2からの直球を狙い澄まして振り抜いた。打球は真っ青な夏空の中、一直線に右中間芝生席へ。「高校初、というより、球場での柵越えが人生初めてです」。エースは自身の3ランに目を丸くしてダイヤモンドを1周した。

 今夏はここまで4試合中2試合に登板し、17回を投げ1失点。だが打撃は7打数1安打だった。センバツ決勝では自ら4打点を挙げたが、元来が得意ではない。それでも今週は野手と一緒に朝からマシンを打ち込んだ。狙い球は「カウントが悪いと、僕も真っすぐに頼るから」と投手のきゅう覚で直球を待つ。2回には先制の三塁打も放つなど3安打4打点、サイクル安打に迫る活躍だった。

 もちろん投げても好投。5回を2安打無失点で、8三振を奪った。今月上旬には1日おきに200球を投げ込み、連投への準備も万端。春のセンバツを思わせるような直球の伸び、切れを披露し、8三振のうち7個を空振りで奪った。「投打ともベストの状態に近づいている」と我喜屋監督。2年連続出場へ、まさに決勝に合わせるかのように仕上がった。
 決勝の相手は糸満。42年前の夏、我喜屋監督は母校の主将として糸満を決勝で退け、そのまま興南を全国4強に導いた。島袋は糸満の屋台骨を背負う宮国とは2年前の1年生大会で投げ合い、その際には黒星を喫している。「宮国投手は良いライバルで僕が追いかける存在。今度は負けられない」と島袋。甲子園春夏連覇の野望を秘め、全国最初の代表キップを夏の主役が獲りにいく。

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2010年7月18日のニュース