カムバック2発!フェルで前半戦首位ターン

[ 2010年7月18日 06:00 ]

<ロ・西>5回1死、フェルナンデスは左中越えにこの日2本目となるソロ本塁打を放ちバットを放り投げる

 【西武9―3ロッテ】天敵からの2発に、日・米・韓など世界の7球団を渡り歩いた西武・フェルナンデスの経験が詰まっていた。2回に左翼ポールを巻く復帰1号ソロ。5回は左中間席へ豪快に叩き込んだ。過去の対戦で21打数1安打に封じられていた成瀬から、いずれも初球のスライダーをとらえた。

 「(1本目は)内角を待っていた。いいスイングができた。自分が復帰してから、すべての試合で勝っているからうれしいよ」。ロッテ、西武、楽天、オリックス。日本の7年間で174本のアーチを放った。昨季は不振でオリックスから契約解除されたが、メキシコで本来の打撃を取り戻した。「日本でまたプレーしたい。それがメキシコでできた要因」と、待ち望んだ古巣復帰だった。
 発奮材料は試合前にあった。米国にいる長男・アレキサンダーくん(3)から「ホームランを打って」と留守番電話にメッセージが入っていた。「息子が2人いるので、2本打って2人にプレゼントできて良かったよ」と表情を崩した。
 陽気なドミニカンは5年ぶりに復帰したチームでも、らしさは相変わらずだ。15日は試合前練習に遅刻。前日はシートノックに出遅れた。この日は1人だけ、ホーム用の汗出しジャンパーでグラウンド入り。チームメートからはちゃかされるが「雰囲気が素晴らしい」とすぐに溶け込んだ。そこには何球団も渡り歩いてきた苦労人の湿っぽさはみじんもない。
 チームは先発全員安打で快勝。08年以来2年ぶりの前半戦首位ターンを決めた。渡辺監督は「現時点での順位は重要視していない」と素っ気ないが、3安打3打点の助っ人の働きには「期待通りというか、思ったよりも早く打ち出した」とうれしい悲鳴を上げていた。
 ▼西武・中島(2回2死満塁から左翼線へ走者一掃の二塁打)最近打っていなかったので、何としても打ったろと思って打席に入りました。

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2010年7月18日のニュース