大嶺１０Ｋ完封！ロッテが１０勝一番乗り

ソフトバンク戦に先発したロッテ・大嶺

　【ロッテ５－０ソフトバンク】ロッテがリーグ１０勝一番乗り。大嶺はテンポのいい投球で１０三振を奪い今季初勝利を完封で飾った。

　「（試合前の）ブルペンから目つき、顔つきが違った。集中しているのを感じた」と、西本投手兼バッテリーチーフコーチは振り返る。ロッテの６枚の先発で唯一白星なし。そこに、本気の大嶺がいた。
　この日の武器は直球とチェンジアップ。自分の意志で選択した球種で三振の山を築いた。三回１死二塁から、本多とオーティズを直球で連続三振。七回のピンチも連続三振で切り抜け、最後は松中をチェンジアップで三振。自身初の２けた１０三振を奪い、今季初勝利を鮮烈な完封劇で飾った。
　昨秋に忘れられないやりとりがある。「ことし何回サインに首を振ったか」と新任の西本コーチに聞かれた。一度もないと伝えると「それでは殻を破れない。もっと考えろ」と怒られた。以来、何事にも受け身だった姿勢を改めた。この日はブルペンで使える球を見極めた。そこにはしっかり意志が宿っていた。
　チームはこれで１０勝一番乗り。「自分だけ勝ってなかったんでほっとしている」と大嶺にやっと笑顔がのぞいた。４年目の今季からゆったりとしたワインドアップに取り組む。それ以上に変わったのは“攻めの心”かもしれない。