イチロー「やっぱりこれが出ないと始まらない」

[ 2010年4月7日 06:00 ]

アスレチックス戦の3回、今季初安打となる中前打を放つマリナーズのイチロー

 【マリナーズ5-3アスレチックス】マリナーズが機動力野球で好発進。昨年は胃かいようで故障者リスト(DL)入りしていたため、2年ぶりの開幕戦出場となったイチローも1安打1盗塁で勝利に貢献し、口調は滑らかだった。

 「去年は情けない状態でスタートしたんで。(開幕は)やっぱりいいものだと思いましたね。初安打?やっぱりこれが出ないと始まらない」

 今季、目指す野球で決勝点を奪った。同点の9回1死一塁から、ヒットエンドランで走者を進めた後の2死二塁。イチローは敬遠されたが、新加入の2番フィギンズが三塁へのゴロで俊足を飛ばして相手の失策を誘い、続くコッチマンの2点中前打につなげた。初回はフィギンズが二盗でかき回し先制。イチローも3回に盗塁を決めた。立て続けに三盗を狙いアウトとなったが、1、2番で計3盗塁3得点。「単純に楽しいよね。何か起こりそうな感じがする。そういう期待感はこれまでになかった」と確かな手応えをつかんだ。

 自身の記録を更新する10年連続200安打が懸かるシーズン。「数字は残すことありき。だけど現時点で(200安打への)意識がない状態は、これまでとは明らかに違う。初めてやっていれば結果はついてくる心境というか、感触は持っている」。この日の出場でメジャー在籍10年の米殿堂入りの資格も手にしたイチローが「無の境地」でスタートを切った。

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2010年4月7日のニュース