荒木コーチも褒めた!由規ローテ決めた

[ 2009年3月12日 06:00 ]

<ヤ・ソ>安定した投球を見せるヤクルト・由規

 【ヤクルト7-2ソフトバンク】辛口で鳴る荒木投手コーチの言葉が成長の証だった。155キロでも8奪三振もない。由規が背番号11の大先輩から褒められたのは走者を出してからの投球だった。

 「走者を背負ってからも自分なりに(自分自身を)コントロールできるようになった」。5回を投げて4安打を許し、3回以外は毎回走者を出した。でも無失点。由規にとって最も手応えを感じた部分だった。

 「走者を置いてから落ち着いてゼロに抑えられたのがよかった。セットでも焦らずに投げられた」。初回に155キロが2球。ボール以上に力強かったのがハートだ。4回は先頭の松田の打球を左のスパイクの底に受けて内野安打。それでも動揺せず4番・松中を空振り三振など後続を断った。

 1死球で四球ゼロ。四球で自滅する姿はもうなかった。投球の際に頭がぶれる悪癖を修正。フォームのバランスが良くなり、抜けた無駄球が減ったことで「変化球でもストライクを取れる」と心に余裕が出た。「前はスライダーのサインを出されても怖くて投げられませんでしたから」

 昨年3月13日。同じ神宮で相手も同じソフトバンク戦で4回6失点KOされ、試合後2軍落ちを命じられた。あれから1年。高田監督も2年目の飛躍を認める。「経験させるために投げさせた去年とは全然違う。今はローテーションに入れて計算しているから」。順調なら開幕2戦目、4・4阪神戦(京セラドーム)が有力。その日まで由規は成長を見せ続ける。

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2009年3月12日のニュース