王三冠王を連続阻止 江藤さんの誇り

[ 2008年2月28日 22:50 ]

 気持ちを前面に出し、常に全力プレーを忘れなかった。気迫あふれる姿は「闘将」と呼ばれ、多くの野球ファンを魅了した。

 1959年、中日にテスト入団。日鉄二瀬では捕手の経験しかなかったが、中日では一塁手のポジションが空いていたため「一塁もできます」と言って試合出場のチャンスを得た。いきなり打率2割8分1厘、15本塁打をマークし、定位置を獲得した。
 その後、主力選手として頭角を現し、リーグを代表する強打者に成長していく。その中、巨人のON砲へのライバル心は並ではなかった。64、65年と2年連続で首位打者に輝いたが、2年とも打率2位は王貞治・現ソフトバンク監督。もし江藤がいなければ、王は連続で三冠王を手にしていた。江藤は王の快挙を阻止したことを「野球人として最大の誇り」とうれしそうに話していた。
 雨中のエピソードがある。63年8月25日、地元中日球場での巨人戦。開始直前に降り出した雨の中で行われ、江藤は2本塁打を放つ活躍だったが、試合は6―6で6回コールドゲームで引き分けに終わった。審判団の判断に江藤は不満を示し、左翼のポジションを20分以上も動かなかった。
 「試合は成立しているし、本塁打も無駄にならないからいいじゃないか」とコーチに言われると、「勝たないと意味がないんだ」と烈火のごとく怒った。ファイターの真骨頂だった。

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