パウエル ソフトバンク入団が実質決定

[ 2008年2月28日 06:00 ]

小池パ・リーグ会長との会談後、パウエルの契約問題について会見する根来コミッショナー代行(左から2人目)

 ジェレミー・パウエル投手(31=前巨人)のオリックスとソフトバンク間の二重契約問題に27日、決着がついた。この日、根来泰周コミッショナー代行(75)とパ・リーグ小池唯夫会長(75)が会談し、根来代行は両球団から提出されている支配下選手登録申請を却下した上で、あらためてパウエルと契約合意した球団の登録申請を受け付けるよう指示。小池会長が同意したため、パウエルの希望するソフトバンク入団が事実上決まった。

 約30分の会談の中で、根来代行は「両球団からの支配下登録申請は不承認」「あらためてパウエルと契約合意した球団からの再申請を認める」との方針を示した。これに小池会長が同意。再申請の場合(1)年俸高騰防止などのために条件の変更は認めない(2)2球団以外の参入は禁止――の2点も確認された。約1カ月にわたって混迷したパウエル問題は「白紙→ソフトバンクが再契約」という回りくどい形で事態の収拾が図られた。
 根来代行は、今回の措置に至った理由を「両球団と選手の問題点を追及するつもりはない。両方の申請を差し戻すとした方が収まりがいい」と説明。「パウエルに問題がないわけではない。しかし、われわれは裁判所ではないからそれ以上は調べきれない」とも語った。当初、パ・リーグは「契約は双方とも有効」としたが、元東京高検検事長でもある根来代行はその「二重契約」の判断自体に否定的だった。両球団の申請をそろって白紙にした背景には明確なルールのない外国人選手との契約における不備があった。
 オリックスはサイドレター(付帯条項)の詰めが甘く、合意に至っていない状態。一方のソフトバンクは球団職員とは別の人物が交渉の窓口となるなど不透明な点があった。加えて開幕まで1カ月を切り、一刻も早く問題を収拾したいとする事務局側の意向も働いた。そのための「白紙」だったが、現段階で資料をそろえているのはソフトバンク側。即座に再申請できる態勢にあり、パウエル本人の強い希望も踏まえて近日中にも正式入団が決まる。また「(再申請は)通常の形で処理する」(根来代行)ことから3カ月の出場停止処分も撤回され、楽天との3・20開幕戦(ヤフードーム)から出場可能となった。
 パ・リーグでは方針決定を受け、両球団に電話で連絡。預かりとなっていた登録申請書類も返送した。「コミッショナー代行が指示された以上、協約(第9条)上、実行の責任を負う。指示に従うのが妥当」と小池会長。今後はソフトバンク側から正式な書類の提出を待つことになる。球界を巻き込んだ騒動はソフトバンクの勝利という形で一応の決着を見た。しかし、外国人選手との契約の不透明さは大きな問題であり、根来代行は「私の方から実行委員会の議題に上げてもらう」と再発防止を強く訴えた。

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