日本 カナダに完勝!ノートライに抑える

[ 2009年11月22日 06:00 ]

<日本・カナダ>カナダのタックルを振り切り、突進する五郎丸(中央)

 ラグビー日本代表は21日、東京・秩父宮ラグビー場でカナダ代表とテストマッチ第2戦を行い、27―6と快勝した。世界ランク13位の日本は同14位のカナダに2PGしか許さず、このカード27年ぶりに相手をノートライに抑える勝利。来年のアジア5カ国対抗で優勝して11年W杯(ニュージーランド)に出場すれば1次リーグで同組となるライバルに対し、15日の第1戦に続いて連勝を飾った。通算成績は日本の13勝3分け10敗。

 ジャパンの守りは最後まで崩れなかった。カナダをノートライに封じたのは82年4月18日に16―6(秩父宮)で勝って以来16試合、27年ぶり。カーワン・ヘッドコーチは「ディフェンスが良かった。最後まであきらめずトライを許さなかった」と笑顔で選手を称えた。

 象徴的だったのが、22―6で迎えた後半25分からの自陣ゴール前の攻防だ。7分以上もカナダに押し込まれたが、低く速いタックルで対抗。指揮官が言う「ジャパンのキーワードは我慢」どおり、次々にタックラーがわき出る分厚いディフェンスでゴールラインを割らせなかった。32分にはSOウェブがインターセプトから約70メートル走り、ダメ押しトライ。07年W杯フランス大会でカナダを2トライに封じた組織的な守りは粘り強さを増し、ロック大野は「ピンチでも我慢して防ぎきった。W杯に出場するカナダにフィジカル面でひけをとらなかったのは自信になった」と胸を張った。

 攻めても早い球出しからワイドに展開するラグビーで若手主体のカナダから4トライを奪った。来春のアジア5カ国対抗に優勝し、11年W杯に出場すれば対戦する相手に2連勝。No・8菊谷主将も「いいチームができてきた」と自信を深めた。最高の形で09年を締めくくったカーワン・ヘッドコーチは「これからはフィットネスを高め、速いテンポのラグビーを完成させたい」と力強く語った。

 ≪22年ぶり学生フッカー出場≫東海大3年のフッカー木津が後半34分から途中出場。学生の代表フッカーは87年10月3日のアイルランド学生代表戦での広瀬務(当時同大4年)以来22年ぶりで「出場できたのはうれしい」と笑顔で話した。中学時代に相撲で大阪王者に輝き、東海大仰星では花園を制した期待の星は「代表で、最低でも20分は試合に出たい」と意欲十分に話した。

 ▼カナダ代表クロウリー・ヘッドコーチ 日本の選手がよくやったということ。プレッシャーが厳しく、力を発揮できなかった。

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2009年11月22日のニュース