有村大爆発62!単独首位に浮上

[ 2009年11月22日 06:00 ]

<エリエールレディス・2日目>15番、バーディーを決める有村智恵

 女子ゴルフツアー大王製紙エリエールレディース第2日は21日香川県三豊市のエリエールゴルフクラブ(6408ヤード、パー72)で行われ、賞金ランク4位の有村智恵(22=日本ヒューレット・パッカード)が、ツアータイ記録となる62の大爆発で単独首位に浮上した。10バーディー、ノーボギーで回って通算スコアを15アンダーまで伸ばした。22日が22歳の誕生日とあってバースデー優勝と同時に逆転賞金女王につながる今季5勝目に挑む。4打差の2位には66をマークしたアマチュアの野村敏京(はるきょう、16=ソウル明知高2年)がつけた。

【第2R成績】

 優勝争いにも似た緊張感の中で、有村は自分と闘っていた。異次元のプレーを続けて、16番までに積み重ねたバーディーは10個。その間に1つもボギーは叩かなかった。
 残り2ホールのいずれかでバーディーを奪えば18ホールのツアー最少スコア更新。「記録のことは知っていたのでプレッシャーがかかりました」。17番で4メートル、18番パー5では2メートルのバーディーパットを外してツアータイ記録の62止まり。それでも2位に4打差をつけての首位に浮上した。

 「17、18番のバーディーパットは長くなかったのに決められなかった。悔いが残ります」と喜びは控えめだったが、すぐにプラスに受け止めた。「あのプレッシャーを感じながらプレーできたのはあすの予行演習になった」

 3週前のIDC大塚家具レディースでは、上がり3ホールで50センチのパットを2度も外して優勝のチャンスを逃した。周囲から指摘されたのは、大事な場面でストロークのリズムが速くなる悪癖だった。この日のホールアウト直後にも、テレビ解説で訪れていた岡本綾子から最終ホールのパットについて「少し速くなっていた」と指摘された。賞金女王の大先輩からのアドバイスであらためて注意点を確認できたことも、最終日の土壇場の場面で生きるはずだ。

 現在の賞金ランクは4位で、トップの諸見里に約3123万円差をつけられている。今大会を含めて残り2試合と厳しい状況であることは確かだが、今大会で2位(タイの場合は2人まで)以上に入り、なおかつ諸見里より668万円多く稼げば逆転女王の可能性を残したまま最終戦を迎えられる。それだけに「ここまで頑張ってきたら仲間外れにはされたくない」と気持ちも盛り上がってきた。

 加えてきょう22日は22歳の誕生日。「夜は全く予定が入っていないので、みんなに気持ちよく誘ってもらえるようにしたい」。バースデーVを飾れたら、独り身を嘆く必要もなくなる。誕生日ケーキの火は消しても、女王レースの火はまだ消すつもりはない。

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2009年11月22日のニュース