日本ハム・稲葉GM、来季2軍監督に就任へ 新庄監督と現場で“72年タッグ”

[ 2023年11月18日 03:00 ]

日本ハム・稲葉篤紀GM
Photo By スポニチ

 日本ハムの稲葉篤紀GM(51)が来季から2軍監督に就任することが17日、分かった。18日に発表される。21年東京五輪で監督で侍ジャパンを金メダルに導き、同年オフから現職で同時に就任した新庄剛志監督(51)をサポートしてきたが、来季から現場で「72年生まれコンビ」を組む。木田優夫2軍監督(55)はGM補佐だった18年以来6年ぶりにフロントに復帰する見込みだ。

 歓喜の金メダル獲得から2年。稲葉GMが再びユニホームに袖を通す。球団の理念である「スカウティングと育成」において重要なポジションでもある2軍監督へ。フロントから支えた新庄監督を、今度は現場で支える。

 引退後は日本ハムのSCO(スポーツ・コミュニティー・オフィサー)を務め、17年7月に侍ジャパン監督に就任。金メダル獲得が最重要課題だった21年の東京五輪の野球競技では5戦全勝で任務を遂行した。任期満了による退任会見では「これからも日本の野球界を支えていきたい。野球界の発展に貢献していくことが恩返しになる」と強調。その第一歩として同年10月からGMとして古巣の編成に携わってきた。来季からは2軍監督で若手選手の育成・教育、チーム力の底上げを狙う。

 1軍監督で来季が就任3年目となる新庄監督とは同じ72年生まれで自身が1学年後輩。日本ハムでの現役時代は前本拠地の札幌ドームの右中間でコンビを組むなど、ともに走攻守そろった外野手として活躍し、06年の北海道移転後初のリーグ優勝と日本一に大きく貢献した。2年間続いたフロントと現場の関係から来季は現場の1、2軍の指揮官としてタッグを組み、密に連絡を取り合いながらチーム強化を目指す。

 今季、チームは2年連続の最下位に低迷。日本一になった16年以来、優勝から遠ざかっている。それでも5年目の23歳、万波が25本塁打を放つなど着実に若い力が育っている。さらなる若手の育成と台頭に向け、2軍監督は重要な役割となる。

 稲葉GMは現役時代からファンからの人気も高く、将来的な監督候補でもある。まずは2軍監督として、その手腕に注目が集まる。

 ◇稲葉 篤紀(いなば・あつのり)1972年(昭47)8月3日生まれ、愛知県出身の51歳。中京(現中京大中京)から法大を経て94年ドラフト3位でヤクルト入団。05年に日本ハムにFA移籍し07年に首位打者と最多安打。12年4月28日の楽天戦で史上39人目の2000安打達成。14年に現役引退。通算成績は2213試合で打率.286、261本塁打、1050打点。08年北京五輪、09、13年WBC日本代表。21年東京五輪は監督で金メダルを獲得。21年10月に日本ハムGM就任。左投げ左打ち。

 ≪木田2軍監督はフロント復帰へ≫木田2軍監督はGM補佐だった18年以来となるフロント復帰が有力。3月のWBC優勝監督で来年1月からフロントの要職に就くことが決まっている栗山英樹氏(62)を支えることになる。投手兼GMだったBC石川で14年限りで現役を引退。翌15年から日本ハムのGM補佐に就任し、17年ドラフトでは7球団が競合した早実・清宮の当たりクジを引き当てるなど編成面に力を注いだ。19年に1軍投手チーフコーチとして現場復帰。昨年から2軍監督で若手育成にあたっていた。

続きを表示

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2023年11月18日のニュース