大谷翔平 MVP発表“同席”ワンちゃんは自身の愛犬、本紙取材で判明 「最近飼い出した」

[ 2023年11月18日 09:00 ]

MVP受賞を犬とともに喜ぶ大谷(エンゼルスの公式SNSから)

 エンゼルスからFAとなった大谷翔平投手(29)が16日(日本時間17日)、21年以来2年ぶりに、史上初の2度目の満票でア・リーグMVPに輝いた。本紙取材によると、受賞発表時に脇に抱えていたコーイケルホンディエ犬は、自身が最近飼い始めた愛犬と判明。来季所属先の決断はもうすぐで、これまでも日本ハム入団、メジャー挑戦など、野球人生の転機にはそばにいつも犬が寄り添ってきた。

 愛犬に癒やされる大谷に、誰もが癒やされたに違いない。大リーグ専門局の発表中継に、シーズン中よりふっくらした印象の顔つきで登場。毛色が茶と白の犬を抱きかかえ、柔和な表情だった。犬が腕をすり抜けようとすると「もうちょっとさ、頑張ろうよ」と甘い声で呼びかける場面も。44本塁打で日本選手初の本塁打王に輝き、投手で10勝。受賞が発表されると、自身の左手と犬の前足でハイタッチ。犬の頭にはキスをし「個人的にこうやって獲れて特別」と笑みを浮かべた。

 投票権を持つ記者全員が1位票を投じた。現行制度となった31年以降、満票選出は21年の大谷を含め19人いたが、2度目の満票受賞は初めて。だが、大リーグ公式サイトが「大谷の犬が真のMVP」と着目するほど愛犬が話題をさらった。

 近い関係者は「最近飼い出したそうだ」と証言し、大谷の愛犬と判明。オランダ産の小型犬の一種である「コーイケルホンディエ」とみられる。この日はリハビリ拠点のアリゾナ州で歓喜に沸いたという。

 犬と人生を歩んできた。岩手県の実家で飼っていたゴールデンレトリバーの愛犬「エース」が、難航した日本ハムとの契約交渉の雰囲気を和ませて、入団の縁を結んだ逸話は有名。メジャー挑戦を表明した17年11月11日は、同年7月に亡くなった「エース」の誕生日で、「犬にも感謝している」と語った。18年秋の前回右肘手術後は担当トレーナーの愛犬とじゃれあい、気落ちした心が自然と安らいだこともあった。

 2度目の右肘手術から約2カ月が経過。「ケガは順調に、1回目よりも感じ的にはスムーズに来ている感覚はある」と強調した。

 来季は打者に専念し、投手復帰は25年。「焦らずにやりたいなと思う半面、しっかり来季までに間に合わせてプレーしたいなという気持ち」。大きな決断を下す大谷のそばにはいつも犬が寄り添ってきた。注目の来季所属先は、早ければ今月中にも決まる可能性がある。(柳原 直之)

 ▽コーイケルホンディエ オランダ原産の猟犬で、日本では100頭前後しか登録がない。ビーグル犬のような外見で、第2次世界大戦後に一時は絶滅寸前ともなった、世界的にも希少な種。性格は陽気で忠実でありおおらかとされる。

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