阪神新助っ投ハビー・ゲラ獲りの“相乗効果” 岡田監督「ミエちゃん友達できてええやん。しゃべれるやん」

[ 2023年11月18日 05:15 ]

阪神・岡田監督(撮影・須田 麻祐子)
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 阪神が、新外国人候補としてリストアップしていた前レイズのハビー・ゲラ投手(28)を獲得することが17日、分かった。岡田彰布監督(65)が大筋合意に達していると明かした。内野手から転向し最速164キロを誇る来季の抑え候補。母国パナマの代表として今春WBCでもプレーした剛腕について指揮官は、同じスペイン語圏で残留の決まっているヨハン・ミエセス外野手(28)との“相乗効果”にも期待を寄せた。

 球団史上初のリーグ連覇を目指す岡田阪神の新助っ人補強の第1弾が、パナマ産の剛腕に決まった。岡田監督は、秋季キャンプ最終クール3日目の指揮を執った後、リストアップしていたゲラの獲得が秒読みになっていることを明かした。

 「(交渉は)もう進むというか、だいぶ前からとちゃうん。パナマやろ?パナマ(ゲラ)は、大体(交渉も)いってるんちゃう」

 11月上旬、オリックスとの日本シリーズを戦っている中でも、球団は来季を見据え守護神候補の獲得へ速やかに動き、交渉を進めていた。指揮官の言葉通り交渉は既に大詰めで大筋合意に達しているもよう。「オーナーもビデオで見てる」と安芸キャンプを視察した杉山健博オーナーもチェック済み。近日中にも獲得が発表される。

 最速164キロを誇るゲラは、来季の守護神候補。元々は遊撃手でパドレスに所属した16年には球団の有望株ランキングで2位に格付けされるなど、将来を嘱望される逸材だった。19年に投手に転向すると、20年8月8日のダイヤモンドバックス戦ではシンカーで101・7マイル(約164キロ)を計測。直球はもちろん、球速の変わらないハードシンカーも強みでスイーパーも投げる。今季はブルワーズとレイズに所属して計17試合に登板するなど、通算61試合とメジャー経験もある。

 今季、阪神の抑えは湯浅で開幕したものの、不調で2軍降格。岩崎が5月から担い35セーブを挙げてリーグ優勝、日本一の原動力となったが、来季の構想に関しては未定だ。岡田監督は「そら分からへんよ。外人なんて来てからや」とゲラのポジションに関して明言は避けたが本来、岩崎はセットアッパー。最速164キロの看板に違わぬ力を示せば、リーグ屈指のブルペンの厚みは増し、新守護神としての可能性も広がる。そして、指揮官はパナマ出身でスペイン語圏のゲラ加入の思わぬ“効用”も口にした。

 「ちょうど友達できてええやん、ミエちゃん。しゃべれるやん、スペイン語で」

 既に残留が決定的なドミニカ共和国出身のミエセスとの相乗効果にも期待を寄せる。パナマの剛腕が、連覇へのビッグなピースとなるかもしれない。(遠藤 礼)

 ◇ハビー・ゲラ 1995年9月25日生まれ、パナマ出身の28歳。12年7月にレッドソックスと契約。当時は遊撃手。パドレス在籍の18年5月4日、ドジャース戦でメジャーデビュー。19年開幕前に投手へ転向し、延べ4球団で61試合に登板。今季はブルワーズとレイズでプレーした。23年WBCパナマ代表。1メートル83、86キロ。右投げ左打ち。

【パナマ出身の主な野球選手】
 ☆ベン・オグリビー 80年にブルワーズで41本塁打を放ちア・リーグ本塁打王。87年に38歳で近鉄入りし、2年連続打率3割、20本塁打と存在感を発揮。

 ☆フェルナンド・セギノール オリックス、日本ハム、楽天でプレーし、日本ハム時代の04年に44本塁打でタイトル。左右両打席本塁打をプロ野球最多の9度記録。

 ☆フリオ・ズレータ 1メートル97の巨体を誇る「パナマの怪人」。ソフトバンク時代の05年に43本塁打でベストナイン。「パナマウンガー」のパフォーマンスも人気。

 ☆マリアノ・リベラ 95年から13年までヤンキース一筋でプレー。カットボールを武器にMLB歴代最多の652セーブ。19年にメジャー野球殿堂入り。

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