ソフトバンク・周東「伸びしろしかないかな」 ユーティリティーとしてレギュラー獲りへ肉体改造

[ 2023年11月18日 06:00 ]

ソフトバンク・周東

 球界最高峰の韋駄天(いだてん)が体重増で来季の出番増を狙う。ソフトバンクは17日、宮崎市内と筑後ファーム施設での投手、野手の分離型秋季キャンプを打ち上げた。手締め役を務めた周東佑京内野手(27)は「ドライブライン・ベースボール」による動作解析とデータ計測でフィジカル面の課題を痛感。来季に向けオフの筋力強化で4、5キロの体重増とユーティリティーとしてのレギュラー獲りに狙いを定めた。

  体を強くするための増量を決意した。小久保IDキャンプを周東は野手最年長として駆け抜けると、課題は明確なものとなっていた。

 「根本的にフィジカルが弱い。ドライブラインで課題が見つかりました。そこを上げていけば全体に上がってくる。オフは体を強くしていきたい。まあ伸びしろしかないかな」

 1メートル80、71キロのしなやかな体は球界最上級の快足だけでなく、バットでの勝負強さとパンチ力も秘める。ただ「開幕からいる中で、いい働きができなかったシーズンが続いている」と、満足感はない。今キャンプでは米シアトルにある施設「ドライブライン・ベースボール」のスタッフが行った動作解析とデータ測定では突き詰めるべき点も数値で出た。体の強さだった。

 自身が解析された後の打撃練習ではロングティーを繰り返す姿が目立った。「体を使うことを意識し、下半身を強くですね。強さが出れば飛距離も伸びる。打球角度も落とせば、いい当たりのまま前にも落ちる」。課題は、打撃。出塁すれば仕事はさらに倍増すると考えながら、徹底して振り込んできた。

 今年も宮崎県内で自主トレを行う予定だが、ただの増量が狙いではない。ウエートで筋量を上げながら体重を増やす。

 「オフはフィジカル(メニュー)がメインになる。体重はあと4キロぐらい。75、76キロぐらいでシーズン最初から最後までいれたらな」

 今季は二、三塁と外野の全位置を守り、キャリアハイの114試合に出場した。リーグ終盤の9月からは「1番・中堅」で定着したが来季から指揮官は交代。小久保体制ではユーティリティー野手として売り込んで、レギュラー獲りを狙う。

 「言っていただいたところでやります。しっかりとスタメンを狙っていって。そこは変わらない。代走でいいと思ったら、プロ野球選手として終わりと思いますので」

 足での出番だけは勘弁。スタメンとして戦い抜き、走り抜くことのできる体をつくりあげる。来季7年目に挑む、強い意思表示だった。 (井上 満夫)

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