大谷に投票したMLB記者の声(1)ライバルのレンジャーズ番記者も絶賛「1位票を入れないのは難しい」

[ 2023年11月18日 05:25 ]

大リーグ公式サイトのレンジャーズ担当ケネディ・ランドリー記者
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 MVPは全米野球記者協会(BBWAA)所属の記者30人の投票で決まる。本紙は最終候補に2選手が残ったレンジャーズの番記者ら、実際に投票した記者に選考基準などを聞いた。大谷一択の結論が、二刀流の偉業を際立たせた。(取材・大リーグ取材班)

 (1)大リーグ公式サイト レンジャーズ担当 ケネディ・ランドリー記者

 大谷とシーガーの争いだった。2人とも一定の試合数を欠場したが、その他の選手は2人に及ばなかった。大谷はキャリアの中で投手として最高のシーズンを過ごし、打撃も比類なきものだった。

 昨年はジャッジに敗れたが、私の考えでは接戦だった。エンゼルスとは同地区だから、大谷のプレーはよく見ている。6月の4連戦で4本塁打したが、中でも14日の逆方向への本塁打は453フィート(約138メートル)も飛んでいた。驚異的だった。

 私は毎日のようにシーガーのプレーを見た。彼の活躍がチームの成功の大部分を占めているのは間違いない。ただ、大谷が故障で離脱するまで、二刀流で驚異的な活躍をしたことについて、MVPの1位票を入れないことは難しいと感じた。

 レンジャーズは大谷獲得へ、より積極的に、何らかの関心を示すべきだ。大谷のためにDHを空けることはどのチームも対処しなければならない問題だが、獲得の利益はそのリスクを上回っている。

 (2)ダラス・モーニング・ニューズ紙 レンジャーズ担当 エバン・グラント記者

 チームへの全体的な貢献度では、シーガーの方が上ではないかと考える。彼は打撃、守備の両面でけん引し、ポストシーズンに導いた。だが、大谷は今季メジャー全体でもOPS(出塁率+長打率)1位など、最も優れた打者だった。投手でも7月27日のタイガースとのダブルヘッダー1試合目での完封など、歴史に残るようなパフォーマンスをやりそうな期待感を常に持たせてくれた。
 
 (3)シアトル・タイムズ紙 マリナーズ担当 ラリー・ストーン記者

 大谷への1位票に全くためらいはなかった。9月3日を最後に試合に出なかったが、ナ・リーグの選手を含めてもMVPだ。打者としても投手としてもエリートレベル。長い野球の歴史を見てもこんなに凄いシーズンは限られるし、大谷のキャリアの中でもベストのシーズンだったのではないか。

 (4)クリーブランド・ドットコム ガーディアンズ担当 ポール・ホインツ記者

 大谷は野球を愛する人たちにとっては夢のような存在だ。投げて、打って、走って、何でもできるし、どれをとっても、他の多くの選手よりもはるかにうまくプレーできる。彼のような野球選手は見たことがなかった。一生に一度巡り合えるかどうかというレベルだ。私は21年の時も大谷に投票した。2度の満票は初めてだが、彼はそれに値する。心からおめでとうと言いたい。

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