大谷に投票したMLB記者の声(3) ヤンキース担当「選手全員が大谷に畏敬の念」

[ 2023年11月18日 05:25 ]

ニューズデー紙ヤンキース担当エリック・ボーランド記者
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 MVPは全米野球記者協会(BBWAA)所属の記者30人の投票で決まる。本紙はヤンキース番記者ら、実際に投票した記者に選考基準などを聞いた。大谷一択の結論が、二刀流の偉業を際立たせた。(取材・大リーグ取材班)

 (9)ニューズデー紙 ヤンキース担当 エリック・ボーランド記者

 過去のMVP投票では難しい決断を迫られたこともあったが、今回は迷わなかった。シーズン終盤にケガをしたが、そのスキルセット(技術や知力の組み合わせ)は非常に優秀で投票しやすかった。

 打者、投手でこれほど高いレベルでプレーする選手は大谷しかいない。大谷に関する最大の賛辞は選手たちからの声だ。メジャーで戦う選手たちが同世代の選手に畏敬の念を抱くことは凄いことだが、他の選手たちが大谷について語っている声を聞くと、まさに全員が畏敬の念を抱いている。そのような選手はごくわずかであり、その中でも大谷が集める尊敬の念はトップだ。まさに満場一致のMVPにふさわしい今季だった。ただ、ヤンキースが大谷を獲得できるチャンスはないだろう。

 (10)バーゲン・レコード紙 ヤンキース担当 ピート・カルデラ記者

 シーガーがもう少し多くの試合に出て、少しでも登板できていたら判断は難しくなっていたかもしれない(笑い)。ただ、選考は難しくなかった。3年間で2度も満票でMVPになったが、2度目の右肘手術を受けたばかりなので、大谷の契約総額が上がるとは言い切れないと思う。投手復帰後には「先発6人制」が必要で、どこでも受け入れられる選手ではない。そんな背景から、私はドジャースに入団すると思う。
 
 (11)タンパベイ・タイムズ紙 レイズ担当 マーク・トプキン記者

 大谷の今季は驚くことの連続で、野球史の中でも前例のない素晴らしいパフォーマンスだった。様々なところで絶賛されているが、それに十分に値する。故障で最後の1カ月はプレーできなかったが、最初の5カ月の価値を打ち消すことは全くない。

 (12)大リーグ公式サイト アスレチックス担当 マーティン・ガエゴス記者

 大谷を1位に投票した彼が成し遂げたことは信じられないほど素晴らしかった。シーガーやディアスは良い年を過ごしたが、大谷が投手と打者で成し遂げたことを考えると、彼に再びMVPが与えられないわけがなかった。最後の25試合を欠場したが問題ではない。誰もが独自の投票方法を持っている。チーム成績を考慮して、シーガーに投票すべきという考えの人も投票権を持っていない人にいたかもしれない。だが、今季の大谷とシーガーの比較では、大谷にMVPを与えなければならない。大谷が間違いなく1位だった。

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