【前田健太と一問一答】初のFAに「先発としてやりたい」術後の肘は「5年以上投げられる」200勝へ意欲

[ 2023年10月12日 13:01 ]

ア・リーグ地区シリーズ第4戦   ツインズ2-3アストロズ ( 2023年10月11日    ミネソタ )

ツインズの前田健太(AP)
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 米大リーグのプレーオフは11日(日本時間12日)、ア・リーグの地区シリーズ(5回戦制)第4戦が行われ、ツインズは本拠地でのアストロズ戦に敗れ、1勝3敗でシリーズ敗退が決まった。前田健太投手(35)の登板はなかった。試合後の前田の一問一答は以下の通り。

 ――いい試合だったが、悔しい結果。
 「負けたことはもちろん悔しいですし、今年のチームはすごくいいチームだったと思うので、勝ち進むチャンスがあったと思うんですけど、ここで負けてしまったことは悔しいですし、反省点を持ちながらオフシーズンに入ってまた成長できるように頑張りたいなと思います」

 ――術後のシーズンである今年を振り返って。
 「人生で初めて手術して春先はなかなか上手くいかないことがあったりとか、不安を持ちながら開幕しましたけれど、シーズン途中からは自分の持ち味を出すことができたと思いますし、不安なく最後の方は投げることができたので、そういう意味ではしっかりとした充実した1年になりましたし、手術の不安というのも払拭できたんじゃないかと思いますので、自分にとってはすごくいい1年になったかなと思います」

 ――年齢を重ねて変わったところはあったか。
 「正直、手術したので、年齢というよりも手術後の体の変化が大きかったので、あんまり年齢を感じることはなかったですし、肘の手術をして肘の痛みだったりとか不安がなくなったというのはすごく僕にとっては大きかったですし、それ以外の部分というのは問題なくすごく元気なので、そういう意味では術後の1年をしっかり過ごせて来年からさらに良くなる自信はありますし、手応えあるシーズンだったので、来年、今年よりもさらにいいピッチングをすることができるんじゃないかと自分では思っています」

 ――術後の過程だとも思うが。
 「今シーズンしっかりとシーズン中盤から後半にかけて自分の思い通りのボールが投げられるようになったりとか、しっかりイニング投げれるようになったり球数もそうですし、不安なくできたということは過程というかどうかわからないですけど、不安なく投げられているので今後は手術の影響とか、手術したからどうだとか考えなくて投げらるんじゃないかと思います」

 ――16年に結んだ8年契約が今日で終了した。
 「8年というのは長かったようで短かったような気もしますし、まずは8年間全うできたことというのが選手として良かったと思いますし、家族だったりいろんな周りの方にサポートされながらここまで頑張ってこれたんで、僕、人生で初めてフリーエージェントになるんで、正直不安もありますし、楽しみもありますし、寂しい気持ちもありますし、自分が来年どこでプレーするかわからない状況は初めてなので、難しい部分はありますけれど、来年どこでプレーするかはわからないですけど、一生懸命自分を高められるようなオフシーズンにしたいなと思っています」

 ――日本、アメリカ、どちらが気持ち的には多いのか。
 「終わったばかりでまったく考えてないですし、フリーエージェントというのはオファーを頂かないと僕たちはプレーできないので、オファーしていただいたところで考えるしかないですし、1チームしかなかったらそのチームで頑張りますし、もし複数球団オファーをいただけるのであればオファーをいただいた中でしっかり考えたいなとは思うので、正直今終わったばかりですし悔しい気持ちだったりとか、来年ツインズでプレするかどうかもわからないので寂しい気持ちもありますし、いろんな気持ちがぐちゃぐちゃしてるんで、まだそこまで考えられてないですけど、しっかりと考えたいなと思います」

 ――希望はあるか。
 「僕たちが希望したからと言ってそこに行けるわけではないですし、終わったばかりなので代理人の方もいますし、しっかりと話し合ってあとは僕の気持ちとか意見とか色々落ちついたら出てくると思うので、今はまだ来年がどうというより負けた悔しさとか今シーズンの終わった気持ちとか、そういうものが強い。ここからまだ時間はたくさんありますし、日にちが経つにつれて来年への気持ちに切り替わっていくと思うので、その中で自分がどういう考えに至るのか、僕も35歳で来年36歳になるシーズンなんで、ここからあと10年も20年もできるわけではないので、しっかり考えながら自分のキャリアについて考えて、肘は新しくなったので、あと5年以上は投げられると思うんで頑張りたいなと思いますし、200勝という目標もあるんで、その達成に向けてまだまだ投げ続けることはもちろんなんですけど、どこでプレーするかというのはしっかり考えて決断したいなと思いますし、オファーをいただいた中で決断できればいいなと思います」

 ――決める上で一番大切にしようと思っていることは。
 「今は正直ないですね。オファーが例えばあった中で、自分が何を大切にしているかっていうのが、出てくるとは思うので、正直、今こういうオファー欲しいとか、そういうわけではなくて、いただいた中で、なんだろうな、考えることになるのかなと。まあでも、強いて挙げるのであれば、先発ピッチャーとして必要としてくれる球団があれば、もちろんそこで頑張りたいなと思いますし、あとは、自分が、自分を必要と思ってくれるチームでプレーできることは選手にとって幸せだと思う。まあ先発ピッチャーとしてやっぱやりたいっていう思いは強いですね」

 ――それも含め、ボラスとのミーティングは。
「どうなんですかね。何も…これからだと思います。今のところ、何ももちろんね、シーズン中でプレーオフだったんで、話してはないですけど、これからオフシーズンに入って、まあ僕が相談することもあると思いますし。そんなにね、すぐは動かないとは思うんですけど、これからいろいろ考えながら。まあ、初めてなんで、ちょっとどんな感じになるのか、わからないっていう不安もありますし、正直、自分がフリーエージェントになるっていう楽しみな部分もありますし。今まではね、ポスティング以外は来年プレーする場所が決まっていて、また来年会おうねって、みんなで言いながらシーズン終えてたんですけど、今シーズンはそうではないっていうのは、なんか不思議な気持ちというか、なんか不思議な終わり方だなっていう感じはありますけど。8年はあっという間でしたね、はい」

 ――日本球界は、扉は開いている。
 「そう言うと、なんか日本に行くみたいに書かれるんで、ちょっと難しいんですけど、別に、うーん、難しいところですね、それは。なんか別に、日本が下だとか、アメリカが上だとか、なんか、そういうものはないと思っているんで。僕自身、フリーエージェントですし、オファーいいただいた中で、考えることになると思うので。正直あんまり、まあ、もちろんアメリカでやり残したこともたくさんありますし、まだまだメジャーリーグでやらないといけないこともあるとは思うんですけど。正直だから何も考えてなかったですね。フリーエージェント初めてなんで。あんまり深く考えてないというか、終わってからオファーをもらえるんであれば、そのオファーの中から自分が考えるのかなとは思ってたんで。正直、ね、あんまり今はどこがいいとか、こういう希望があるとかっていうのはないんですけど」

 ――40歳、そこまで投げ続けたい。
 「あんまり、こだわりはないですかね。40歳に対してのこだわりもないし、40歳が節目とも思ってないんで、正直、何も年齢で考えることはないんですけど。まあ、200勝できたらやめるかもしれないし、スパッと。200勝した時に自分が、体が元気であれば、次250勝を目指すかもしれないし。正直、そこに関しての区切りはつけてないというかね。まあでも、まずは200勝という僕の中では大きな目標っていうのがあるので、そこを達成した時に自分の気持ちだったりとか、体だったりとかっていう時に、1回考える時間が来ると思うので、そこを達成するまではとりあえず、考えることはないという。やめるっていうふうに、クビにならない限り、自分からやめるってことは、ないのかなとは思うんですけど。まあ、体がね、限界だったらもしかしたらあれですけど、肘も手術しましたし、正直、肘はね、もう完璧な状態に戻ったと思うんで、まだまだ投げられると思いますし。まだそこについては考える時期ではないかなと。正直、もう20代とあんまり変わり感じないんで、体の。むしろ良くなってるとは思うので。そこは考えてないです」

 ――後半の投球は自信に。
 「そうですね。IL入る前はちょっと、終わったなと。終わったなというか、やばいなと思いましたけど、フリーエージェントになる年っていうのも理解してましたし、大事な1年だっていうふうには理解してたんですけど、逆に考えすぎた部分もありましたし、肘の不安ももちろんあったんですけど、ILから帰ってきてからはあんまり、フリーエージェントとかあんまり余計なこと、ごちゃごちゃ考えずに目の前の1試合、チームのためにっていうのを考えながら投げたことがいい結果につながり始めたので、まあちょっと、人生で初めてこの、最後1年みたいな決まっている中での1年だったんで。ちょっと、なんか頭の中ね、いろいろ考えすぎて、野球に影響した部分はありましたけど、IL戻ってきてからの数字っていうのは良かったと思います。まあ、できればね、紙面に書くときは、IL後の成績だけ載せといてくれれば。前はちょっとまた別のね、自分だったと思うんで。正直、肘もね、1試合投げるごとに張ったりとか、いろいろ難しい部分もありましたし、その後しっかり投げられたというのは、来年に向けて、僕の中で自信になった部分と安心材料というか、来年しっかりできるなっていう、一つ指標にもなったので。来年は1年間通して、しっかり投げられてるんじゃないかなと思います」

 ――広島での歳月と同じ歳月をメジャーで。どっちが早いとか感じるか。
 「8年…アメリカ早いですね。まあ日本、広島9年ですかね。9年だったんですけど、まあアメリカの8年ってね。ドジャースに4年いて、ツインズに4年なんで、ちょうどなんか半分ずついたんで、早く感じたのかもしれないですけど。いろんな選手に出会って、いろんな指導者に出会って、いろんな人に覚えてもらってっていうのでね。すごくいい8年間を過ごすことができたと思いますし。いっぱい友達もできたんで、充実した8年でしたけど。どうなんですかね。まだ来年いるかもしれない、いないかもしれないし。本当わかんないんですけど。まあでも、8年間全うできたってことは、少し誇りに思えるというか、しっかり契約を全うできたということは、良かったかなと思います」 

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