メジャーの新ルールを9日に採決 無走者の場合に投手は15秒以内に投球 けん制は2回まで

[ 2022年9月9日 11:08 ]

今季のマイナーリーグで導入された「ピッチ・クロック」(AP)
Photo By AP

 11人の委員で構成される大リーグの競技委員会が9日(日本時間10日)に来季から採用する新ルールについての投票を行うことになった。時間短縮と選手の安全性確保を目的にしたルール変更で、この中には今季すでにマイナー・リーグで実施している投球間隔の時間制限なども含まれている。採決される新ルールの主な項目は下記の通り。

(1)ピッチクロック(投球間隔時間)=無走者の場合、投手は捕手からの返球を受けてから15秒以内に投球をしなくてはいけない。走者がいる場合は20秒(マイナーでは14秒と19秒)。球審はタイムアップの場合、ブザーで違反を通告。一方、打者は8秒以内にスタンスを取らなくてはいけないが1度だけタイムアウトを要求できる。違反した場合、投手にはボール、打者にはストライクが宣告される。

 (2)投手のけん制=投手がプレートを外せるのは打者1人につき、けん制球を含めて2回まで。3回目をやってもよいが、けん制でアウトにならなかった場合にはボークが宣告される。走者が盗塁などで進塁した場合にはリセット。また捕手がマウンドに歩み寄れる時間は30秒まで。

 (3)塁間の守備人数=投球前に二塁をはさんで両側(一、二塁間と二、三塁間)に配置できる内野手は2人まで。また内野手は外野の芝部分に入ってはいけない。違反した場合には打者にボールが宣告され、インプレーだった場合にはプレーのやり直しとなる。

 (4)ベースの拡大=ベースの大きさを従来の15インチ(38・1センチ)から18インチ(45・7センチ)に拡大。接触プレーの負傷を減らす目的。

 なおすでにピッチクロック制を導入しているマイナーリーグでの平均試合時間は昨年の3時間4分から2時間39分に減少。未採用のメジャーは3時間6分で、これは1989年(2時間46分)と比較すると20分増えている。

続きを表示

2022年9月9日のニュース