広島 29年ぶり開幕5連勝 松山“休養”で4番の新助っ人マクブルームが初適時打「皆のおかげ」

[ 2022年3月31日 05:30 ]

セ・リーグ   広島8-3阪神 ( 2022年3月30日    マツダ )

<広・神>6回2死一塁、マクブルームは左前打を放つ(撮影・平嶋 理子)
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 広島は30日の阪神戦で93年(球団記録の開幕6連勝)以来、29年ぶりの開幕5連勝を飾った。デビュー2戦目で初めて4番に座ったライアン・マクブルーム内野手(29)が初適時打を含む2安打1打点の活躍。13安打8得点での逆転勝利を呼んだ。松山を“休養”のため先発から外しても、新助っ人が好調な打線にさらなる厚みをもたらした。

 連勝の立役者だった4番に休養日を与えたところに、チームの余裕と層の厚さが見える。佐々岡監督は「松山には(休養日を与えながら)1年間しっかりやってもらわないといけない。松山が代打で控えていて4番にはマクブルームが入る。層が厚い」と説明した。13安打で長打は1本のみ。つなぐ意識を徹底しているからこそ、4番を変えても打線の勢いは変わらなかった。

 松山に代わって4番に入ったのは、新外国人マクブルームだった。2打席凡退で迎えた0―1の6回2死一塁。1ボールからの伊藤将のツーシームをコンパクトに左前に運ぶと、直後の坂倉の同点打を含む一挙3得点につながった。3―1の7回1死二、三塁では、カウント1―2からの浜地のカットボールを右中間に落とした。来日8打席目で初打点となる適時打に「自分の前の選手が出塁してくれるから打点がつく。前を打ってくれている皆のおかげです」と感謝。東出野手総合コーチからは「状況に応じた打撃ができる。みんなボール球を振らされていた伊藤将に、初見なのに(ボール球を)振らされていなかった」と高く評価された。

 マクブルームをウエスタン・リーグ出場3試合のみで昇格させたことで、打線のオプションは多彩になった。36歳の松山を定期的に休養させられれば、現在の好調をより長引かせることができる。マクブルームを代打で待機させた場合は、控えが厚くなると同時に、来日から急ピッチで仕上げてきたマクブルームの体調を整えることもできる。助っ人の昇格によって、全てがうまく回り始めている。

 開幕から5試合で2桁安打は4度目。それでも、本塁打1本のみと愚直につないできた。佐々岡監督は「みんながつなぐ意識を持っているからこそ」とたたえ、マクブルームは「打順よりも勝利に貢献することを重視している」と胸を張った。デビュー2戦目の助っ人にまで、つなぎの意識が共有されている。 (河合 洋介)

 ◇ライアン・マクブルーム 1992年4月9日生まれ、米バージニア州出身の29歳。2013年にロイヤルズからドラフト36巡目で指名されるも契約せず、翌14年にブルージェイズから同15巡目で指名を受けて入団。17年にヤンキース、19年にはロイヤルズに移籍して、19年にメジャーデビュー。メジャー通算66試合で打率・268、6本塁打、16打点。1メートル90、99キロ、左投げ右打ち。

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2022年3月31日のニュース