“マルチな男”阪神・近本 魅せた2安打&盗塁&好捕 今季こそロケットスタートに期待十分

[ 2022年3月5日 05:30 ]

オープン戦   阪神1ー2楽天 ( 2022年3月4日    甲子園 )

<神・楽>6回、近本は右翼線二塁打を放ちマルチ安打(撮影・大森 寛明)
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 今季の甲子園初戦で、近本が貫禄のマルチ安打だ。初回に好投手の則本が投じた初球の146キロ直球をとらえて右前へ。6回の第3打席は、1ボール2ストライクと追い込まれながらも高田孝のフォークを右翼線にはじき返した。

 「1球目から振りに行けたことが、まず良かったのかなと思うし、追い込まれてからも付いていくことができたので良かった」

 対照的なカウントから放った2つの安打に手応えを感じていた。もともと、固め打ちは得意とするところだ。セ・リーグ最多の178安打をマークした昨季は実に60度も複数安打を記録。両リーグトップの堂々たる成績だった。打って、走って(19、20年盗塁王)、守れる(21年ゴールデングラブ賞)「マルチ(多才)」な能力を持つ若虎は、複数安打の多さも加えて、二重の意味で「マルチな男」なのだ。

 この日は最高気温11度ほど。ネックウオーマーを着用したほど肌寒い天候ながら、体はよく動いていた。

 5回の守備。2死三塁。4番・島内が放った大飛球を背走で追って、一直線に落下点へ入りフェンス際で好捕した。今季から甲子園の外野フェンス沿いにある「ウォーニングゾーン」の人工芝が従来幅の約1メートルから4・5メートルに拡大。「いつもと変わらずに守れた」と確認済みだ。初回には盗塁も決め、走攻守全てで光った。

 「開幕にベストな状態で臨めるように準備したい。個人もそうだが、チームとしていい形で入れるように、昨年のようにいいスタートが切れるようにがんばりたい」

 昨年3、4月の月間打率・222が象徴するように例年シーズン序盤は苦しむ傾向にある。それでも最終的には結果を残している。4年目の今季はロケットスタートにも期待十分だ。(倉世古 洋平)

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