京都国際・森下 高らかに無失点優勝宣言!「騒がれている選手なので」花巻東・麟太郎との力比べ熱望

[ 2022年3月5日 05:30 ]

18日開幕 第94回選抜高校野球大会 組み合わせ決定

京都国際の左腕・森下(左)と平野
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 第94回選抜高校野球大会(18日から13日間、甲子園)の組み合わせ抽選会が4日、オンラインで行われた。今秋ドラフト候補の最速143キロ左腕・森下瑠大投手(2年)を擁する京都国際(京都)は、大会2日目の第2試合で長崎日大(長崎)と対戦する。

 世代ナンバーワン左腕が高らかに優勝宣言だ。V候補の一角に挙がる京都国際の1回戦の相手は長崎日大に決まった。2年連続2度目、3季連続の甲子園出場となる今春。投打で大黒柱の森下は迷いなき決意を示した。

 「優勝を目指しているので、目の前の相手を倒していくだけです。投げる試合はすべて無失点で抑えていきたいです」

 昨夏の甲子園大会は投打にわたる活躍で4強入りを果たしたとはいえ、脳裏にこびりつくのは昨春の選抜大会だ。東海大菅生との2回戦は、4―2の9回2死満塁から走者一掃のサヨナラ二塁打を浴びた。「昨年の春はふがいないピッチングで、自分のせいで負けてしまった。昨年からの変化を見てもらいたいです」。スライダー、カットボール、カーブ、チェンジアップを操るが、昨秋の近畿大会以降は投球の幅を広げるべくツーシームの習得に励み、武器の一つに加えた。

 「この選抜で、進路がかかってくるのでアピールしたい。アピールを続け、チームの勝ちに結びつけることができれば、評価につながると思います」

 卒業後の進路をプロ1本に定める左腕。今春の選抜大会は、いわば“就職活動”の場と言ってもいいだろう。お手本にするのは、楽天の松井裕樹投手。グラブも同じモデルとカラーを使用している。その松井は2012年夏の甲子園大会1回戦・今治西戦で1試合最多奪三振記録22を樹立し、その後の1位指名に結びつけた。森下は昨夏の甲子園で4試合計28イニングを投げ、28三振を奪った。憧れの左腕同様、聖地で三振を量産すれば、おのずと道は開けてくる。

 昨夏の甲子園大会3回戦の二松学舎大付戦で本塁打に決勝の三塁打を放つなど、打撃でも非凡な才能を見せた一方で、“二刀流”へのこだわりはまったくないという。「バッティングは自信がありません。自分はピッチングが好きです」と屈託なく笑った。

 自身3度目の聖地で対戦を熱望したのは、高校通算50本塁打を誇る花巻東の佐々木麟太郎(1年)。互いに決勝へ進まなければ実現しないカードだが、言葉に力を込めた。「騒がれている選手なので、決勝で対戦すれば思いきって勝負したいし、抑えたい」。最速145キロを誇る右の平野順大投手(2年)との両輪でV候補の一角として乗り込む聖地。14年の龍谷大平安以来、京都府勢8年ぶりの頂点へ突き進む。(吉仲 博幸)
 
 ◇森下 瑠大(もりした・りゅうだい)2004年(平16)9月19日生まれ、京都府福知山市出身の17歳。昭和小1から野球を始める。南陵中では福知山ボーイズでプレーし全国大会出場。京都国際では1年秋から主戦で、2年春夏連続で甲子園出場。最速143キロ。持ち球はスライダー、カットボール、カーブ、チェンジアップ、ツーシーム。高校通算11本塁打。1メートル78、76キロ。左投げ左打ち。

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2022年3月5日のニュース