【東尾修 視点】ハム・マルティネス 爪先がもたらす安定感

[ 2018年10月15日 10:30 ]

パ・リーグ クライマックスシリーズ ファーストステージ第2戦   日本ハム4―2ソフトバンク ( 2018年10月14日    ヤフオクD )

7回2失点と好投した日本ハム先発のマルティネス(撮影・篠原岳夫)
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 日本ハム先発のマルティネスは踏み出した左足がクロスステップするが、爪先が本塁方向にキッチリ向いていた。爪先がブレれば制球がつかないが、安定していた。右打者へのツーシーム、左打者へのカットボールが打者にとっては邪魔で、落ちる球がミックスされる。球を追いかけるうちにストライクゾーンが広くなる感覚をソフトバンクの打者は持っただろう。2巡目、3巡目でも、つかまえ切れなかった。

 1点リードの7回無死二塁でも日本ハムベンチに代えるそぶりはなかった。短期決戦では積極的な継投が多く見られるが、一番大事なのは相手が嫌がる形を取ること。結果的に同点とされたが、続投で問題はない。選手にも「1点取られても同点だから…」との安心感を与えたはずだ。

 この投球なら、日本ハムが次のステージに勝ち上がった場合にも軸になれる。後がない中で、チームに勇気を与える投球だった。(スポニチ本紙評論家)

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2018年10月15日のニュース