日体大ドラ1候補・松本30勝 菅野以来リーグ9人目

[ 2018年10月15日 05:30 ]

東都大学野球   日体大3―0筑波大 ( 2018年10月14日    浦安市運動公園 )

5回から登板した日体大・松本航(撮影・西川祐介)
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 ドラフト1位候補の日体大・松本航投手(4年)が筑波大2回戦に2番手で登板。3回無失点の好救援を見せ、リーグ9人目となる通算30勝目を挙げた。通算奪三振は343で「30勝&300奪三振」を達成し、学生最後の登板を終えた。また、東海大が武蔵大を下して2季連続71度目の優勝。明治神宮大会出場権をかけた関東地区選手権(29日開幕、横浜)に出場する。

 完封リレーで30勝目が確定すると、松本航は安どの表情を浮かべて整列に加わった。11年の東海大・菅野(現巨人)以来となるリーグ9人目の大台。「みんながつないでくれて、達成させようと試合に入ってくれた。うれしかった」。試合後にはスタンドからの声援が飛び「泣きそうでした」と照れ笑いした。

 苦悩のラストシーズンだった。今夏、侍ジャパン大学代表のエースとして日米大学野球、ハーレム国際大会と1カ月間の海外遠征でフル回転。しかし、帰国後の調整が思うようにいかず苦しんだ。それでも、困難を乗り越えるクレバーさと踏んできた場数の多さが最大の武器だ。先発した前日は6回1失点で29勝目を挙げ、連投となったこの日は0―0の5回から救援した。最速148キロをマークし、3回無失点。打線の援護で30勝目を挙げた。視察したヤクルトの橿渕聡スカウトGデスクは「経験豊富で勝てる投手」と評価した。

 25日のドラフトが迫る中、大学生の1位指名候補は松本航と東洋大の上茶谷に絞られてきた。学生野球に別れを告げ、運命の日を待つばかりとなったが「実感はない。早く(ドラフトを終えて)ホッとして、また自分と向き合いたい」とさらなる成長へ、先を見据えた。(松井 いつき)

 ◆松本 航(まつもと・わたる)1996年(平8)11月26日生まれ、兵庫県出身の21歳。小2から野球を始める。明石商1年夏からベンチ入りし、2年夏からエースを務める。甲子園出場はなし。日体大では1年春からリーグ戦に出場。昨年から2年連続で侍ジャパン大学代表入り。直球の最速は155キロを誇る。1メートル76、84キロ。右投げ右打ち。

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