“守備の人”9番・中村V打!監督「期待していなかった」

[ 2014年3月23日 11:35 ]

<報徳学園・沖縄尚学>2回表沖縄尚学2死二、三塁、中村が左前に先制打を放つ。投手中村、捕手岸田

第86回選抜高校野球大会第3日 沖縄尚学1―0報徳学園

(3月23日 甲子園)
 沖縄尚学は2回、9番・中村のタイムリーで挙げた先制点を守りきり、2008年以来の初戦突破を果たした。

 昨年は開幕試合で初回に守備のミスが出るなど、力を出し切れずに敦賀気比に2―11で完敗。その後、昨秋の明治神宮大会の優勝を経て、リベンジを誓っての初戦だっただけに、比嘉監督も「昨年、力を出し切れずに敗れた悔しさがすべて、このゲームに表れた」と胸を張った。

 エースの山城が4安打完封と期待通りの活躍だったが、比嘉監督も驚いたのが、決勝打を挙げた背番号13の9番・中村の活躍だ。試合後、開口一番「まさか9番バッターの子のところで点が入るとは思ってもみなかったんで。ここにきて状態は良かったのでスタメンは決めていたが…大事なところでよく打ってくた」と語った。

 2回、1死から四球と打撃妨害、犠打で2死二、三塁とし、中村が初球の直球を振り抜き、左前適時打を放って先制。その1点が決勝点となり、4回にも安打を放った。監督も「打つということは期待していなかった」と語るほど、本来は“守備の人”だが、大舞台でキラっと光る活躍を見せた。

 中村は昨秋は6打数無安打。悔しさを晴らすため冬場にバットを振り込んで公式戦初の先発出場をつかみ取り期待に応えた。「自分は足を生かしたプレーが求められている。積極的に盗塁もしていきたい」と貪欲だった。

 沖縄尚学は昨秋の明治神宮大会決勝では終盤に8点差をひっくり返す大逆転劇で日本文理を下し頂点に立った。比嘉監督は「優勝した時(08年)も初戦で1―0だった。優勝できるよう頑張ります」と表情を引き締めていた。

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