投手大谷 出た!最速タイ157キロ 両助っ人不調で開幕カードは打者で出場

[ 2014年3月23日 05:40 ]

<巨・日>2回2死一塁、大谷は橋本の空振り三振をアピールする

オープン戦 日本ハム3―2巨人

(3月22日 東京D)
 二刀流挑戦2年目の日本ハム・大谷翔平投手(19)が22日、巨人とのオープン戦で先発し、5回5安打無失点と好投。自身最速タイの157キロをマークするなど、巨人の開幕投手・菅野智之投手(24)との投げ合いで「投手大谷」として結果を出した。

 この日、今季初登板が当初の予定を変更し開幕2カード目のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)にずれ込むことが判明。大谷が投げる予定だった開幕2戦目の先発に斎藤佑樹投手(25)が浮上した。

 中13日で先発した大谷が巨人打線を5回無失点に抑えたというのに、試合後の栗山監督は悩んでいた。「どうやったらチームが勝てるのか。パズル的なことをしなければならない。翔平が投手だけならばハメ込めばいいだけだが…」と苦しんでいた。

 二刀流右腕は「意識して腕を振ったときに球速が出た。巨人打線は気が抜けない。開幕前にいい練習ができた」と5回にプロ入り後、自己最速タイとなる157キロもマークした。ローテーションの軸として開幕2戦目、29日のオリックス戦(札幌ドーム)に先発させることも視野に入れていた指揮官の期待に、十分応えるだけの内容だった。

 だが、この好投が指揮官の悩みを大きくさせた。開幕2カード目のソフトバンク3連戦に登板予定を変更する可能性が高くなったからだ。原因は助っ人コンビの不調。春季キャンプで腰痛を訴えたアブレイユはオープン戦も10打数2安打、打率・200と低調で、新外国人ミランダも8打数3安打で打率・375ながら、今月初旬に痛めた腹筋の影響で、実戦を思うように積めなかった。球団幹部も「両外国人が不透明。大谷の登板日はその辺の絡みもある」と裏事情を明かした。

 オリックスとの開幕3連戦で大谷を野手起用することが検討されている。右のアブレイユ、左のミランダを相手投手を見て併用し、オープン戦で24打数8安打、打率・333の19歳スラッガーをDHで活用する。これによって打線に勢いをもたらすことが狙いだ。

 大谷自身も登板日を告げられていない。それでもマウンドではやるべきことを実行した。この日はこれまでの配球をガラリと変えた。ネット裏の他球団スコアラー陣を意識し、パワーカーブを1球だけに封印。一方で直球は38球中18球が150キロ以上を計測するなど、先発としてチームに勢いを付け、試合も1点差で勝利した。「いい流れで来ている。僕もチームの力になりたい」。オープン戦最終戦となる23日の巨人戦(東京ドーム)後にも、二刀流の起用法に結論が下される。

 ▼日本ハム・厚沢投手コーチ(昨季までスコアラー)変化球を速めのスライダー(カットボール)とフォークに限定した。前回使っていた球種(カーブ)を使わないと、他球団のスコアラーはデータを出せなくなって困る。(球種が豊富だった)ダルビッシュもそうだった。

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