池江璃花子 3大会連続五輪つかんだ!100Mバタ紙一重2位で届いた さあパリで初メダルだ

[ 2024年3月19日 05:30 ]

競泳パリ五輪代表選考会 ( 2024年3月18日    東京アクアティクスセンター )

レースを終え、上を向く池江璃花子(撮影・小海途 良幹)
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 女子100メートルバタフライ決勝で池江璃花子(23=横浜ゴム)が57秒30で2位になりパリ切符を獲得した。派遣標準記録を0秒04上回り、3位とは0秒01差。紙一重の勝負を制し、3大会連続、個人種目では2大会ぶりの五輪代表に内定した。平井瑞希(17=アリーナつきみ野SC)が頂点に立ち初の代表。男子400メートル個人メドレーは松下知之(18=スウィン宇都宮)が初の五輪切符を獲得。瀬戸大也(29=CHARIS&Co.)はこの種目での代表権を逃した。

 紙一重の勝負に勝った。派遣標準記録を0秒04上回り、3位とはわずか0秒01差。電光掲示板を確認すると、池江は天を仰ぎ「よかったー」と喜びをかみしめた。

 終盤に17歳の平井に抜かれて頂点は逃したが、最大の目標を達成。「表現が難しい。うれしいとしか言いようがない。泣いてない自分に驚いている。神様が味方してくれた。改めて、水泳に出合えてよかったと思う」と、実感を込めた。

 昨年10月から練習拠点をオーストラリアに移し、多くの有力選手を教えるマイケル・ボール・コーチに師事。白血病発覚直前の19年1月の合宿で体調を崩した時に指導したのが同コーチで、この5年間は「白血病になったのは僕のせいじゃないか」と気にしていたという。池江は拠点変更後に「あなたのせいではない。たまたまあのタイミングで病気になった」と伝え、お互いの気持ちが晴れた。

 オーストラリアでは21年東京五輪4冠のエマ・マキオン(29)ら15選手と一緒に練習。18年の練習参加時に負けたことがなかった女子のトップ選手に今はついていけない。「いつかはエマに勝つ」が最大のモチベーション。冬場の筋力トレで体重は約3キロ増えた。たくましくなった背中と腕でダイナミックに水を捉え、予選、準決勝と自己ベストを連発。100分の1秒差でのパリ切符につなげた。

 白血病公表から1861日。完全寛解まであと7カ月となった。練習場は屋外で体は真っ黒。担当医から日焼けは避けた方がいいと言われているが、心身の状態はすこぶる良い。「パリでは16歳の時のリオの決勝タイムを上回りたい。もっともっと上に行きたい。自分にワクワクしている」。パリの目標を8年前の五輪決勝で出した56秒86に設定した。五輪開幕まで約4カ月。花の都が池江璃花子を待っている。

 ▽競泳パリ五輪への道 個人種目は、今大会の決勝で日本水連の定める派遣標準記録を突破して2位以内に入れば五輪代表に内定する。派遣標準記録は17~23年に開催された五輪、世界選手権の準決勝10位(準決勝のない種目は予選10位)の記録のうち最高記録を採用。昨夏の世界選手権の優勝者にも五輪出場権を付与する方針だったが、日本は金メダルなしに終わり内定者は出なかった。

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