照ノ富士 天敵・玉鷲退けた!4場所連続金星配給の屈辱回避 2敗守り優勝戦線踏ん張った

[ 2022年7月16日 05:30 ]

大相撲名古屋場所6日目 ( 2022年7月15日    ドルフィンズアリーナ )

玉鷲(下)を突き落としで下す照ノ富士(撮影・亀井 直樹)
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 横綱・照ノ富士が3場所連続で金星を配給した平幕・玉鷲を突き落としで退け、2敗を守った。同じ相手に4場所連続金星配給となれば史上初となった屈辱を回避し、優勝戦線に踏みとどまった。御嶽海を破った逸ノ城が唯一の無敗を守り、1敗で平幕・翔猿、2敗で照ノ富士や貴景勝ら10人が追いかける展開となっている。

 熟練の突き押しを、一歩の後退で耐え切った。照ノ富士が幕内最年長・玉鷲の突進をはね返し、左からいなして突き落とした。取材対応はしなかったが、土俵下から見守った師匠の伊勢ケ浜審判部長(元横綱・旭富士)は「落ち着いて取った。相手に持っていかれることがなかった」と下半身の安定感を評価した。

 前日は逸ノ城との力相撲に苦杯。この日も敗れ、3敗となれば連覇は一気にかすむところだった。6日目で3敗からの逆転優勝は、17年秋場所を11勝で制した日馬富士が最後。さらに、4場所連続で同じ相手に金星を配給した横綱はいない。再入幕以降の12場所で6場所優勝した一人横綱が、許容できる屈辱ではなかった。

 負けるわけにはいかない材料もあった。横綱土俵入りで、弟弟子の新入幕・錦富士が露払いを初めて務めた。幕内の雰囲気に慣れた6日目スタート、と決めたのは照ノ富士。この日は取組が中入り最初の一番だったため慌ただしく館内を巡った錦富士は「横綱に気を使ってもらって。でもしょっくち(最初の取組)でしたが…」と苦笑いしながら、配慮に感謝した。

 2敗したとはいえ、体調はいいという。2月に新型コロナウイルスに感染し、急ピッチで仕上げた春場所は途中休場。トレーニングの疲れが抜けきらず、肝機能の数値も悪かった。今回は違う。6日目の2敗は12勝で優勝した夏場所と同じ。最後は本命がくるのかもしれない。

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2022年7月16日のニュース